23日のロンドン金融市場で英国債の利回りが急騰しました。トラス政権が大規模な減税策と国債の増発計画を打ち出し、インフレの警戒や財政・債券需給の悪化する懸念が強まったためと見られます。
英通貨ポンドも対ドルで37年ぶりの安値をつけました。また、イギリス株も下げて「トリプル安」になりました。株安、債券安、通貨安が同時に起こることを「トリプル安」と言います。
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イギリス・トラス政権が巨額の減税策を発表したことから、財政悪化の懸念が広がり、国債利回りが急騰しました。
イギリスで株式・債券・通貨の3つがそろって下げる「トリプル安」に。クワーテング財務相が巨額の減税策を発表し、英財政の先行き悪化懸念が急速に強まりました。10年物国債利回りが一日で30ベーシスポイント以上も跳ね上がる極めて異例の事態。ギルトショックといえます。https://t.co/c6OERvWxK0
— 篠崎健太(日本経済新聞/Nikkei) (@k_shinozaki) September 23, 2022
インフレ時に減税を発表したため、債権はそれに反応して売られてしまいました。
◆英国債 メルトダウン
BOE(英中銀)の国債売却発表後、売られていた英国債ですが、先ほどトラス新政権が財政案を発表。財政出動はインフレを加速させる為、債券は追い討ちをかけるように売られています。英資産は債券・株式・為替がトリプル安。このショックはS&P500先物や米金利にも波及しています。 pic.twitter.com/A8hoR4XjNm— Big Daddy (@BigggDadyy) September 23, 2022
一時は1ポンド=1.08ドル台前半まで下げました。政策金利が高いとしても、それ以外の要因でポンド安となりました。
英ポンド、急落:「約5円」も円高・ポンド安に
①英国の政策金利は「2.25%」である。「金利差で円安」は何処に。
②というと、大型減税による「財政懸念」が英国のトリプル安を誘発、との釈明が聞こえてきそう。
③ならば金利だけに「全集中」した分析は、おかしかったことに。
――通貨大乱の踏み絵。 pic.twitter.com/CWi9oPxM2J— 滝田洋一(日本経済新聞) (@yoichitakita) September 24, 2022
とにかくばら撒く姿勢に、イギリスの国家財政やインフレを心配する声も。
英国、エネ対策に半年で9.4兆円 法人税上げも凍結: 日本経済新聞 https://t.co/25M4VUYeiC
…国家財政は「持つ」のでしょうか?— 松尾 豪 (@gomatsuo) September 24, 2022
世界経済には、イギリス発の激震が走っています。
◆震源地は「英国」
・トラス政権の大規模減税で英国トリプル安(株安+金利上昇+通貨安)
・対ドルでポンド▲3.5%
・英国債5年+51bp
・ドル以外全部売り
・米PMI予想上振れ
・S&P500週間▲4.6%
・S&P500、6月の安値目前でギリ耐える
・WTI▲5.1%
・VIX30越えの場面も pic.twitter.com/l1QQyFZKVC— Tomo|マーケット情報発信中 (@tomo_hedge) September 23, 2022
トラス首相が元極左のせいなのか、経済政策はデタラメだという指摘も。
リズトラス新首相、経済政策はデタラメだからな。
— 猫組長 (@nekokumicho) September 23, 2022
時代は変わりました。日本には逆風となるという指摘は重いです。
民主国家の成長率は、独裁国家より統計的に有意に低い。20世紀にはその相関が逆だったが、時代は変わった。超民主的な日本が衰退するのは宿命でしょう。 https://t.co/XtxBSZ0Oum
— 池田信夫 (@ikedanob) September 24, 2022
一人ひとりが自力で生活防衛をする必要性が高まっています。