都民ファースト代表の辞任は自然の流れ

さて、都民ファーストは、この試練をどうやって乗り越えるか

都民ファーストの代表の荒木さんが今月末で代表を辞任するようである。

やはり過日の参議院選挙で落選の憂き目にあったことが大きく響いているようだ。

地域政党都民ファーストが退潮傾向にあったことは東久留米の市長選の結果で明らかになっていたので、あの状態のままで国政選挙に挑戦した、というのがそもそもの失敗だったのだろう。

小池マジックに期待し過ぎていたのだろう。
コロナが猖獗を極めたために、東京オリンピックも無観客での開催を余儀なくされ、街頭演説に人を集めることも憚られるような状態が長く続いたので、選挙における小池さんの神通力が大きく損なわれたことは間違いない。

都民ファーストにとっては大変な誤算だったろうが、これは仕方がない。

国政に挑戦する基盤としてファーストの会なる政治団体を設立したものの、ファーストの会としての活動には見るべきものが何もなかった。

徒手空拳の戦いとまでは言わないが、時流に乗った戦いではなかったはずだ。

都民ファーストの会の代表は、現職の都議会議員が務められるのがいいはずなので、都議会議員ではなくなった荒木さんが都民ファーストの代表を辞任されるのは自然の流れだろう。

ここで都民ファーストが新規巻き直しを図れるかどうか。

都民ファーストへのトレンドが出来ているようには見えないので、さぞ大変だろうと思うが、ここは何とか頑張ってもらいたいところだ。

まずは、来年の統一地方選挙でそれなりの結果を出すことである。

大変なのは、みんな一緒。

すべての政党が、それなりに問題を抱えている。

来年の統一地方選挙を勝ち抜いた政党にはそれなりの展望が開けてくるだろうが、都民ファーストに新しい展望が開けるかどうかは、今のところ何とも言えない。

小池百合子 東京都知事 小池氏HPより

アルカリ党設立宣言をした立花孝志氏の剽軽さは評価するが、ガーシー氏擁護論は論外

政治をパロディー化する才人が増えているような気がするが、その代表格の一人がNHK党の立花孝志氏であろう。

かつては何か変なことをやっているな、という印象しかなかったのだが、ただの変人ではない。

相変わらず泡沫候補扱いされるところが多いだろうとは思うが、NHK党に対する違和感は現時点ではそう強くない。

立花孝志氏のメディア戦略はそれなりに成功しているようだ。

その立花孝志氏が、アルカリ党の設立に言及したそうだ。

参政党をターゲットにしての立花孝志氏の新しいメディア戦略である。

成功するかどうかは分からないが、参政党が抱えている問題点を炙り出すにはほどほどによさそうだ。

立花孝志氏は、なかなかの才人である。

もっとも、ガーシー氏の国会欠席の擁護論はどう見ても無理筋なので、ほどほどにされた方がいい。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2022年10月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。