前回、日本人の総死亡数(超過死亡)が激増している、そしてそれがワクチン接種時期と相関しているという記事を書きました。
今回は、妊娠・出生の減少とワクチンの関係のお話です。
国として今後「コロナワクチンとどう向き合っていくか」についての重要な視点だと思いますので、ぜひお読みださい。
妊娠数が激減
まず、事実としての統計を確認します。
こちらが月別の妊娠届出数。黄色の線が最新データ「令和3年(去年)」の妊娠届出数です。
4月から減少が始まり5月以降は過去4年と比較してかなりの低水準で推移しているのが分かります。
もちろん、日本においては妊娠数・出生数が何十年もずっと減り続けていますので、この減少幅が有意なものなのかは検証が必要です。少し細かい内容なので、(注記)で10年間の出生数推移を分析します。
妊娠数激減はワクチン接種開始から
妊娠届とは、役所で母子手帳をもらう時に提出するものです。ですので、通常は女性の体内で妊娠が成立してから、通常6−10週間後に提出されることが多いです。
上のグラフから考えて、仮に令和3年の4-5月の妊娠届出数から減少したとした場合、その6−10週間前(令和3年3-4月頃)に日本社会で起こった最も大きな変化は何か?
それは「コロナワクチン接種開始」でしょう(なお、この時期のコロナ感染者数は非常に少なく推移していました)。
ワクチン接種の対象は、当初は高齢者・医療従事者から始まり、その後すぐに一般の若者も打てるようになりました。
その6-10週間後の4-5月から10月までの妊娠届出数が一貫して低水準、しかも減少傾向で推移していることが分かると思います。
ここで、月別妊娠届出数を再掲します。
となるとこの後の数字がどうなるのか? 非常に気になるところなのですが・・・。
なんと厚労省はこちらの統計の発表を打ち切ると宣言しています。
妊娠届出数が減少に転じたこのタイミング・・・。月別の発表を辞めるということは、このグラフ以降の月別データはもう見れないということです。年別のデータが出てくるのなんて、かなり遅れてからですし、12ヶ月分合算するので細かい動きが全く見えなくなってしまう可能性も非常に大きいです。
厚生労働省はこれまでもこのようなワクチン効果を大きく・ワクチン被害を小さく見せようと、細かい裏技を駆使してきた経緯がありますので、今回もまたその裏技の一環なのかもしれません。
(その一例がこちら)
↓↓
そしてこのことは、次に述べるの月別「出生数」にも(当然ですが)色濃く現れています。
出生数も激減
厚労省の話は置いときまして、出生数のデータも見てみましょう。
出生数のデータは、人口動態速報として各月のデータが2ヶ月後に公表されます。ですので、「妊娠届出数」の最新データが去年の10月だった(そしてもう公表されない)一方で、素晴らしいことに「出生数」の最新データは今年の7月まで出揃っているのです。
それがこちら。赤線が今年、青線が去年です。
もちろん、日本における出生数は年々減少していまして、近年では平均して年に1万人〜1.5万人程度の出生減少が発生しています。ということは一月に1000人くらいの出生位数が前年と比較して減っている計算になります。1000人ですと、上図の一目盛りの1/10ですので、ほぼ見えないくらいです。
逆に、上図で目に見えるくらいのはっきりした動きが続いているのならば、それは統計的にかなり大幅に増減しているということになります。
ということで、上図を見てみると、はっきりした動きが2箇所あります。
丸をつけた2つの期間
- 令和2年12月〜令和3年2月
- 令和4年2月〜7月
です。
なお、こちらのグラフは前年度出生数と比較したグラフですので、前年度が異常値だった場合そこに引きずられます。末尾の(注記)で10年間の出生数推移を分析しています。
出生数激減も自粛・ワクチン接種時期と一致
出産は、女性の体内で妊娠が成立してからおよそ10ヶ月後の出来事です。
ということは、「出生数」が明らかに減少しているこの2つの時期の10ヶ月前に日本社会で起こった最も大きな変化は何か?
それは、
- 「自粛」
- 「ワクチン接種開始」
でしょう。
グラフに組み込むとこうなります。
今は昔の感がありますが、思い出してみるとコロナ禍初期のあの時期・・・。休校・自粛・緊急事態宣言などでソーシャルディスタンスが非常に強く求められたあの緊迫感の中で、世間では人と人との接触が日本中でほぼ禁止されました。その10ヶ月後に出生数が減少するのは、まあ、当然といえば当然なのかもしれません。
ただ、こちらの影響は一時的なもので、結果として数カ月後にはに出生数はほぼ前年並みに回復しています。人間はやはり孤独には耐えられないのでしょう。
一方、令和4年の2月辺りから始まった出生数減少は、いまのところ回復の兆しがありません・・・。
果たしてこれがワクチンの影響なのか、一時的なもので終わるのか、これからもこの傾向は続いてしまうのか・・・。
今後のデータが注目されるところです。
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※ なお、以上のデータからワクチン接種と妊娠・出生の間に「因果関係がある」とは言えません。限りなく怪しい状況証拠ではありますが、科学的な視点で言えば確定した証拠としては扱われませんのでご注意下さい。世界各国のデータや今後の日本のデータなど、分析対象が一定数集積されれば「因果関係」まで議論が進むかもしれません。
ただ、少子高齢化対策が国家の命運を分けると言われるこの時代に、もし本当に今後も出生数の減少してしまうのなら、これは一刻の猶予もない緊急事態です。因果関係は不明の段階ですが、「現実社会で起こっているデータの提示と分析」は非常に重要なことと考え、今回の記事にしております。
【注記】
なお、日本においては妊娠数・出生数が何十年もずっと減り続けていますので、今回提示した出生数の減り幅が例年通りのものであれば、これは大きな問題ではありません。
そこで、出生数の月次データを過去10年分グラフにしてみます(上記の通り妊娠届出数の月次報告データは公表されていないので出生数のみの分析となります)。
こう見ると、やはりワクチン接種後10ヶ月以降での出生数は例年と比較して低水準で経過しているようにも思えます。
もちろん、令和4年も夏にかけて出生数が伸びてきていますし、今後8月以降で出生が増えるかもしれません(夏にピークが来るのは毎年の傾向ですが、もし7月がピークなら今年はかなり低めです)。
また、データがまだ半年程度しか集まっておらず、統計的にはこれだけで因果関係は言えないことは再度申し添えておきます。