半端な折衷案の総合経済対策:自民党側の要求で一夜にして増えた4兆円

こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

政府の経済対策についてコメントした昨日のブログの続きです。各種報道によって、自民党からの財政拡大圧力によって数兆円単位の規模が左右されたことが明らかになっています。

自民の要求首相丸のみ 官邸「拒めば政権が沈みかねない」 経済対策、一夜で4兆円積み増し
https://news.yahoo.co.jp/articles/94deb860c91c08d92e5bcd97334f4722f400deb9

詳細な数字はまだ出ていないので不透明な部分はありますが、これによってさらに緊急対策・景気刺激策とは無関係で無駄なバラマキ予算が積み上げられた可能性が極めて高いと思われます。

指示された数字までとにかく事業・項目を積み上げる…これは顔見知りの官僚からも仄聞するところです。

「いま必要な項目だけやるべきで、財政支出をいたずらに拡大するべきではない。インフレリスクもある」
「国民が求めているのは目に見える数字と支出規模だ。見せかけだけでも積み上げろ!」

という相反する意見が政府与党内で衝突し、妥協案として「今すぐは支出されない、非合理・非効率な事業が積み上げられる(そしてそれは小出し後出しで財政・経済にダメージを与える)」という最悪な状況になっているのではないでしょうか。

これは一言で言えば、支持率が低下してレームダックしつつある総理のリーダーシップの欠如でもあります。

思い切った短期的な(年度内に消化される)大規模支出をやるならやる、財政保守路線に舵を切るなら舵を切るなりするべきで、折衷案でもっとも中途半端なところに着地している状態です。

非効率なバラマキ予算を積み上げて見せかけの金額を増やす、それをずるずると15ヶ月かけて消化するなら、5兆円程度で実現できる教育の無償化などに将来世代に徹底投資をするべきだと心から思います。

補正予算案となって具体的な数字が出てくるものと思いますが、特に「一夜にして増やした」部分にどれだけ不合理なものが積み上げられているのか、しっかりと精査していく所存です。

それでは、また明日。

39兆円の #総合経済対策


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2022年10月29日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。