10月31日、またあの日がやって来る。渋谷ハロウィンだ(略して渋ハロとも言うらしい)。
毎年この日に多くの人々(特に若者)が、仮装して訪れる。訪れるだけなら良いが、軽トラックをひっくり返したり、犯罪の温床となるなど、もう何年も前から、その悪質性で話題となっている「イベント」である。
イベントと言っても、別に東京都や渋谷区が主催しているものではない。人々が勝手に集まって、乱痴気騒ぎをしているだけ。しかも、渋谷ハロウィンが終わった後は、ゴミが散乱。ボランティアの方々が、朝にゴミ拾いをする様子をテレビで見た事もある。
本来ならば、こうした「お祭り」の時は、人々が沢山集まるので、周辺の店も儲かると店を開けるはずが、上記のような有様なので、店は閉店とするところもあるという。
若者も、心ある若者は「冷めた目」で見ているようだ。普段は渋谷に遊びに来るが、ハロウィンの時だけは、行きたくないと避ける人もいるほど。警備・警戒のため、多くの警官が動員されている。
29日には、韓国・梨泰院(イテウォン)でハロウィンを前に集まった人が相次いで転倒し、150人以上が亡くなるという悲しむべき事故が起きている。渋谷も坂があり、一歩間違えれば、同じ惨劇が起きかねない。
そうした事も、併せて考えると、渋谷でハロウィンをやる事は、マイナスのことだらけではないか。キツイ言い方をすれば「公害」になっているとさえ言える。コロナ禍で我慢を強いられて、ストレスを発散したいという人もいるかもしれないが、それなら別のハロウィンイベントに参加すれば良いのではないか。
渋谷区は、令和元年に「近年、ハロウィンや年末カウントダウン等の特定の期間において、一部の来街者による迷惑行為等により、渋谷駅周辺地域の安全で快適な秩序が脅かされる事態が発生」しているとして「渋谷駅周辺地域の安全で安心な環境の確保に関する条例」を制定している。
一定の効果もあるようだが、それでも、毎年のように、迷惑行為が頻発している。残念だが、更に厳しい規制が必要ではないか?
自由は大事である。しかし、当然だが、自由だからといって、何をしても良いわけではない。