自然保護とはガーデニングだ:人間と自然の新しい共存を目指して

岸 由二氏から、自身が指導した鶴見川や三浦市小網代の自然保護活動の具体的な事例を中心にお話を伺いました。

「手付かずの自然」を想定し、それを厳正に守ろうとする考え方があります。これが「近自然主義」です。しかしこれは現実的ではありません。都市化は進み、我々はそれと共に生きるほかないからです。むしろ豊かな生物多様性の実現のために、積極的に人の手を加えることが望ましく、これが「多自然主義」なのです。「流域」で捉えると本質が見えてきます。

【講演資料】自然保護とはガーデニングだ 人間と自然の新しい共存を目指して

【出演】

岸 由二 慶応義塾大学名誉教授
東京都生まれ。1970年横浜市立大学文理学部生物科卒業。1976年東京都立大学理学部動物生態学博士課程退学。1980年「チチブの社会生態学的研究」で、理学博士(東京都立大学)。慶應義塾大学経済学部助教授、1991年教授、2013年定年退任、名誉教授。進化生態学、流域アプローチによる環境保全、都市再生、環境教育などを専門とする。

杉山 大志
キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹


地球温暖化問題に関する科学的知見および環境影響評価の現状を調査し、安全保障・経済とのバランスのとれた温暖化対策の在り方を考える、杉山大志氏のYouTubeチャンネル「キヤノングローバル戦略研究所_杉山大志」。チャンネル登録をお願いいたします。