自衛隊の無駄な航空兵力の合理化、リストラは進むか

秋田空港で撮影された、航空自衛隊秋田救難隊のU-125A
Wikipediaより

空自捜索機や陸自戦闘ヘリを廃止、無人機で代替へ…防衛予算効率化 

空自捜索機や陸自戦闘ヘリを廃止、無人機で代替へ…防衛予算効率化 
【読売新聞】 政府は、航空自衛隊の救難捜索機や陸上自衛隊の戦闘ヘリコプターなどを廃止する方針を固めた。2023年度から5年間の防衛費が約43兆円に大幅増となる中、無人機で代替するなどして、防衛装備品や部隊の「スクラップ・アンド・ビル

2023年度から5年間の防衛費が約43兆円に大幅増となる中、無人機で代替するなどして、防衛装備品や部隊の「スクラップ・アンド・ビルド」を進め、予算の効率化を図る狙いがある。

廃止する航空機は、空自の救難捜索機「U125A」。現在、全国の救難隊に26機を配備している。戦闘機のパイロットが脱出した際、上空からレーダーや赤外線暗視装置で捜索し、パイロットの位置を特定するのが主な任務だ。救出は、救難ヘリが担当している。

パイロットが脱出すると、身に着けた位置情報を知らせる電波受発信機「ビーコン」が作動するなど、ヘリだけでも捜索や救助が可能なことから廃止を決めた。海上自衛隊の救難ヘリは、空自に移管する方向だ。

U125Aに関しては賛成ですが、ビーコンが作動しないこともあるわけです。これに無人機を当てるべきかもしれません。海上自衛隊の救難ヘリは、空自に移管は随分前からあった話ですが、やっと実現ということでしょう。

合理化というならば海自のUS-2部隊も廃止すべきです。米軍その他主要軍隊が大型飛行艇を運用しているわけでもない。他国の機体より波が荒くても着水できるといいますが、それでも限度があるし夜間は着水できません。US-2を廃止して、空自の給油機を増やすべきです。それは島嶼防衛の兵力投射にも役に立ちます。その文脈ならばUH-60やCH047など陸自の汎用ヘリも空中給油装置をつけるべきです。

陸自は、戦闘ヘリ「AH64D」(12機)と対戦車ヘリ「AH1S」(47機)、観測ヘリ「OH1」(33機)を廃止する方向だ。

これらは当然ですが、軽輸送やリエゾン、有人偵察などに使える軽ヘリコプターは必要です。これに武装キットまで乗せるかどうかは別ですが、H-135クラスの機体は必要かと思います。ただ廃止には相当強い抵抗があるでしょう。

>海自は、P1哨戒機(33機)や哨戒ヘリ「SH60K」(75機)をそれぞれ削減する。海自は来年度から、海自八戸航空基地(青森県八戸市)に米国製の無人航空機「シーガーディアン」を配備し、試験運用を開始する予定で、将来的に保有数を増やし、監視活動の省力化と効率化を両立させる。

P-1の削減、無人機で補完というのはぼくが前から指摘した通りです。ただSH-60Kとありますが、これは導入される60Lもということでしょう。ですが現在でも哨戒ヘリは十分とは言えません。この場合例えば護衛艦に無人ヘリを大量に導入するのでしょうか。

例えば有人ヘリ、無人ヘリを各1機ずつ搭載し、フリゲイトに関しては無人ヘリ1~2機ずつ搭載するとか、DDHに多めに有人ヘリを搭載するか仕組みが大事だと思います。

海自は無人機を増勢して、哨戒艦の調達を中止すべきです。船しかできないことがるといいますが、現在も艦艇の乗組員の充足率は相当低いという現実をみるべきです。

【本日の市ヶ谷の噂】
陸幕は攻撃ヘリ全廃の方向性だが、「既存汎用ヘリの武装化」を検討中。既存ヘリといえばUH-60、UH-2、CH-47しかないが、UH-2が最有力候補、との噂。


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2022年12月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。