この冬に牛乳が大量廃棄される懸念が高まっています。しかし、11月には乳業メーカー各社は一斉に値上げに踏み切りったばかりです。牛乳の供給が需要を上回っている中で値上げに踏み切った背景には、ウクライナ侵攻や円安などの原因による飼料の高騰があるとされています。
値上げの牛乳がこの冬も余剰感 飼料高騰で生産者苦境https://t.co/PNVSo26ixx
学校給食のない冬は年間で最も消費量が落ち込むため、大量廃棄を回避すべく、政府や業界団体は牛乳の消費促進を呼びかけている。
— 産経ニュース (@Sankei_news) December 5, 2022
学校給食のない冬は年間で最も消費量が落ち込むため、さらに余剰感が増すとのことです。政府や業界団体は牛乳の消費促進を呼びかけていますが、効果には疑問の声が上がっています。そもそも学校給食の有無やウクライナ侵攻が生産者の苦境の原因なのでしょうか。
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冬に入る前から、令和の酪農危機と言われる厳しい状況が続いていました。
令和の酪農危機と言われる厳しい状況が続いています。飼料価格高騰に対する対策事業もご活用下さい。 pic.twitter.com/KGnoXlmn3F
— 小野田紀美【参議院議員_岡山選挙区】 (@onoda_kimi) September 22, 2022
昨年も、学校給食が休止になったことから、生乳廃棄危機が起きていました。
Jミルク、生乳廃棄危機の回避を正式発表https://t.co/xm2zjJKVDH
乗り切れた要因として、生乳需給の状況を知った消費者による協力や小売り・流通関係の支援の輪の広がり、酪農家や乳業メーカーの努力などを挙げた。発表文で「改めて、深く感謝申し上げます」としている
— 産経ニュース (@Sankei_news) January 11, 2022
工夫で飼料費を下げるのはもう限界のようです。
「工夫で飼料費を下げるのはもう限界だ」―。
輸入飼料の高騰を受け、都府県の酪農家の経営環境が厳しさを増している。粗飼料を作る農地が限られる都府県酪農は、輸入飼料への依存度が高く、地域を代表する優良経営も赤字に陥っている。#飼料高騰 #酪農の危機 #食料危機https://t.co/pBSayCYLkq— 日本農業新聞 (@jagrinews) December 5, 2022
このままでは酪農の危機だという意見があります。
未曾有の酪農危機が来ている。大型の酪農経営では、借入をしないと乗り越えられなくなっているようだ。設備投資や規模拡大以外での借入は、酪農では返す事が難しいだろうと思っている。返せるとしたら副産物の価格上昇しかない。他の畜産と少し違った収益の仕組みがあると思う。 pic.twitter.com/4rs6nN9oKL
— ヨシダ ヤスヒロ (@pony1744) December 8, 2022
酪農だけではなく、すべての農業分野で、農家の赤字が膨らんでいるそうです。なぜこんなことになってしまったのでしょうか。
https://t.co/SJebexZzJU
酪農だけではない。すべての農業分野で、農家の赤字が膨らんでいる。国が動かないなら、消費者も、小売も、メーカーも、もっと考えて動かないと、農家は本当に倒産してしまう。国民も食料危機になったら食べるものがなくなる。こんなことを放置している場合ではない。— 脱「今だけ、金だけ、自分だけ」・鈴木宣弘 (@tetsuginsuzuki) July 1, 2022
ただし、このような余剰・不足が起きてしまうのは、農林水産省の行き当たりばったりの政策によるものだという指摘もあります。たった数年前にはバター不足が大きな問題となったばかりです。
参考:わずか数年で、牛乳が不足から過剰になった仕組み 〜行き当たりばったりの政策 時代遅れになった過去の成功体験~ キヤノングローバル戦略研究所
失敗の裏には、成功した過去の酪農政策があります。農政の転換が問われています。