年末年始の大掃除は本当に必要なのか?

黒坂岳央です。

年末年始は大掃除をするという人は多い。人によっては家をきれいにすることで、歳神様を招き入れるゲン担ぎの側面があるかもしれない。一般的な年末大掃除とは、普段の掃除では行き届かない部分まで徹底的にきれいにするという意味合いだと思うのだが、「普段はあまり掃除や片付けが出来ていない人にとって年に唯一の本格的な掃除」という位置づけの人もいるだろう。本稿では後者における大掃除について取り上げたものだ。あくまで合理性の観点だけで見れば、年末に一生懸命大掃除をすることは、あまり得策とは言えないと思っている。

もちろん、誰が何をしようがその人の自由ではあるわけなので、文句を付けたい意図はない。あくまで独断と偏見かつ、合理性一辺倒の奇矯な持論として展開したい。

yamasan/iStock

年末に大掃除は非効率

年末に大掃除をすることが合理性を欠く根拠の1つ、それは年末はみんな忙しいからだ。

それは掃除業者も例外ではない。筆者は田舎の一戸建てに住んでいるので、決して豪邸などではないのだが家の面積はとても広い。そのため、エアコンやお風呂、トイレなど一部はダスキン業者へ定期的に掃除を依頼している。これが「せっかくなので年末に念入りに大掃除をしてもらおう」などと考えると、営業時間短縮や、支店休業などで頼むことが難しくなってしまうのだ。そうなると他者と予約のブッキングが起きやすくなる。それを考慮して、念入りな掃除の依頼は11月くらいに出すようにしている。

また、業者に限らず誰でも年末は仕事や家庭で何かと忙しい。特に子持ちの親は忙しい。学校や会社が休みに入れば、子供も夫も家にいる。クリスマスやお正月準備、人によってはおせち料理作りなどが入ってくる。そんなものすごく忙しいタイミングに、あえて大掃除を決行する必然性や合理性があるだろうか?

年末のタイミングは、大掃除に向いていないと思うのだ。

常に掃除しておく

また、そもそも大掃除をしなければいけないオペレーション、これを見直せる余地は残っているだろう。

筆者は意識的にミニマリストをしているつもりはないが、なるべく物を持ちたくない。写真などの思い出、書籍、ペーパーなどはすべてデジタル化して原本は捨ててしまう。余計なものはメルカリで売却すればいい。

物がなければ、そもそも片付けをする必要性をなくすことができる。また、床には物を置かないルールを設け、ロボット掃除機を頻繁に走らせる前提にしておく。そうすれば床はスッキリするし、ルンバを稼働させれて常にきれいな状態を保てる。結果、忙しい年末に大掃除をする必要がなくなるのだ。

普段から定期清掃のオペレーションを組んでいなければ、たとえ年末に気合を入れて片付けやきれいに掃除をしても、1ヶ月も経たない内にまた散らかってしまう。部屋が散らかり、掃除が出来ず思い切ったメスを入れることになるという根本的に問題が解消されていないためだ。年末の数日間だけきれいになることに大きなメリットはないだろう。

普段から掃除をしておくことで、年末の大掃除という概念をなくすことができるのではないだろうか。

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。