このままズルズルと沈みゆくのか
懸命に這い出ようとする気配すら感じさせないのだから、この危機は深刻だ。
これでは、サバイバルゲームでは勝てない。
茹で蛙でもない。
それほど快適な環境ではないことは、皆さん、よく知っておられるようだが、目下はなす術がない、と事実上お手上げの状態なんだろう。
いずれ誰かがやって来るだろうと期待している風もない。
ただ、そこに黙って佇んでいるだけ。
実際には、それなりにアタフタしておられるのだろうが、そういう焦燥感すら漂わせていないのが、今の岸田内閣。
神経過敏でないのはいいが、神経が太すぎて感受性が乏しいように見えるのはよくない。
対処療法に終始して、根本的治療をしない、いや出来ないままに衰弱し始めているのが、今の日本ではないだろうか。
岸田さんが掲げた新しい資本主義の旗は、何だか不鮮明なままで、日本がどこに行こうとしているのかよく分からないところがある。
まあ、他に旗らしい旗を掲げる人がいないから、何となく岸田さんで日本の政治や行政が回っているところがあるが、いつになってもスッキリしない。
うーん、どうなるのかな。
少子化と超高齢化社会
日本からこんなにも若い人がいなくなっているのか、と驚いているが、この状況が続くと日本が活力を失っていくのは必然だと思う。
少子化の危機が訴えられたのは随分前のことだと記憶するが、わが国は結局は有効な手は一つも打てず、ズルズルと今日を迎えてしまったような気がしている。
昨年1年間に誕生した新生児が77万人程度で、昨年1年間に亡くなった人が150万人を超えていると言われれば、人口の激減ぶりにゾッとすることは間違いない。
社会が高度化し、快適になればなるほど人口が減少していくというのだから、実に皮肉なものである。
政府は何もしていないわけではないが、結局有効な手は一つも打っていなかったことになる。
産めよ増やせよ、の時代ではないことは明らかだが、このままだと結局は相対的に少数の若者世代が多数の高齢者世代を支えていくことにならざるを得なくなる。
1年間に一つの県の人口が失われていく時代に、どう対処していくか。
長寿社会の到来を喜んでばかりはいられなくなった。
何とかしなければならないことは明らかなのだが、その解決策を当の当事者に期待してもなかなか答えは出ないと思う。
ここは、若い方々が、知恵を出し、思い切ってその力を振るうしかないはずだ。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2023年1月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。