日本経済新聞のやさしい経済学というコーナーに、京都大学准教授の柴田悠さんが、幸福に生きるためにやるべき「3つのこと」を書いています。
どうすれば幸福度が高まるかを測定した結果、「味わって食べる」「経験を味わう」「自然と触れ合う」の3つに効果があるとのことです。
この中で、私が興味を持ったのは「味わって食べる」です。
具体的には「多くの料理の味をはっきりと簡単に想像することができる」あるいは「友人から食通だと言われる」人は、幸福度の高い人になるそうです。
そして、学歴や所得とは有意な関連がないことも興味深い結果です。
所得と関連がないという事は、お金を出して高級な料理を食べなくても、味わって食べることは可能であることを示しています。
確かに、ミシュラン三ツ星レストランの料理も、洗練されたおいしい料理で高い満足感や感動が得られます。でも、しみじみとおいしいと思える食生活なら、例え質素な食事であっても幸福感を得られるのです。
幸福度は食事の金額に比例するものではありません。それよりもどんなシチュエーションで誰と食べるかの方が重要だったりします。
しかも、味わって食べる習慣は、肥満とは関係がない。それどころか、小食の傾向が強いというのです。
つまり、ストレス発散のように暴飲暴食するのではなく、自分の食べたいものをじっくり味わいながら食べる。そんな習慣のある人は、食いしん坊であっても太ることなく、幸福になれるということです(本当でしょうか?w)。
このように「食べる」という行為が、人間の幸福に大きな影響与えていることに驚きました。
もっと味わって食べることを意識すれば、もっと幸せになれる。
少なくともこれからは泥酔して惰性でラーメンやカレーを食べるのは、”なるべく”やめようと思いました。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年1月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。