歌舞伎町から考える東京都政の構造問題

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・42歳)です。

私の身辺が慌ただしくなってきました。色々とご連絡を戴きますが、10分の1くらいしか電話は取れていません。メールやSNSは合間の時間でコソコソやっています。周りからは「女子高生みたいだね」と皮肉を言われている、今までにない状況です。

さて、政治や政策に必要なのは、性善説か性悪説か。この基本哲学の中で揺れる日々です。今、繁華街の少女達を救うという趣旨の東京都事業がネットを中心として騒がしくなっています。歌舞伎町にいるオトナ達は「みな怖い人」という前提で事業を計画し予算をつけてきたのが役人達です。

この考えに基づいて、この事業でいうところの若年被害女性はもとより、歌舞伎町を歩く10代少女全員に危険が迫るから「保護しよう」という考えで事業を構築してきた事が判明しました。そりゃそうですよね、立っているスカウトなどは「みな魔の手」と見ている前提ですから。

そうすると、当然ながら、この事業にはいくらお金があっても足りなくなります。その結果、東京都は国との連携をタテにしてはいますが、倍々で予算を増やしてきました。先週のYouTubeでも触れているのですが、その根拠が明確でなっていませんん。「ただ足りないから」という理由1つです。その足りない理由が正に「繁華街は危険」という思想に基づきます。

役人の皆さんは、そう思い込んでるんです。

私はコロナ流行初期もそうですが「歌舞伎町」「ホスト」「キャバクラ」というキーワードを並べて雰囲気を作る事は実態を見失うと言い続けてきましたが、今回の件も含めて、結局は「歌舞伎町=悪」のイメージを持つ為政者や役人、評論家などの言説が広がっている事による「仮想敵」が描かれていると感じます。

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私は“歌舞伎町の住民”ではありませんが、学生時代から歌舞伎町を歩いてきました。それだけに、「100%悪みたいな歌舞伎町の描かれた方」に違和感があるのです。ただ、日本最大の繁華街と言われる同地ですから、危険が潜んでいるのも事実です。それならば、治安を守るという視点で、警察や治安保全部隊と連携取れば、なお一層この事業が効果的になると考えています。でも、そういうとお役所は縦割りですから動かない。それを動かせる、あるいは仕組みを構築するのが我々の仕事ですね。

でも、一般的に不良業者ほど地下に潜っているわけですから、役人が実態を把握できているはずないのですよね。仮に、出来ているなら警察と協力して駆逐すべきですから。

夜の歌舞伎町一番街 Wikipediaより