医者、弁護士、税理士も「誰と付き合うかが9割」

医者、弁護士、税理士といった国家資格を持っている専門家の人たちとお付き合いすると、個々人のスキルの違いに唖然とします。その能力は正に玉石混交です。

以前プライベートなことで、何人かの弁護士に相談しましたが、誰に依頼するかによって、これほど大きな差が出るのかと驚きました。

また税理士にも「攻める税理士」と「守る税理士」がいます。私は前者の税理士とお付き合いしていますが、どちらと付き合うかで、こちらも大きな差があります。

karinsasaki/iStock

医者に関しても同じです。

定期的に消化器系の胃と大腸の内視鏡検査を受けていますが、この検査も医者の技術によって異常の発見能力に差があるそうです。

今週、私が毎年お願いしている赤坂のクリニックで次回の検査前の診察がありました。

年初に胃カメラと大腸内視鏡を全身麻酔で合わせてお願いしているのですが、今年は大腸内視鏡だけで良いと言われました。

特に体調に違和感がなければ、今年は胃カメラはやらなくて良いという判断です。

検査項目が1つ減れば、クリニックの収益にはマイナスです。また、検査をしないという選択は、医者にとってリスクです。もし検査をしないで異常が発見されれば、判断ミスと見なされてしまうからです。

それでも、敢えて提案してくるのは、医者としての能力に自信を持ち、患者に誠実に向き合ってくれている証拠です。

今回の提案を聞いて、このクリニックに対する信頼感がさらに高まりました。不必要な検査は省いて、必要なものだけを高いレベルで実施してくれると再確認できたからです。

専門的な仕事になればなるほど、能力の違いが際立って、それが結果の違いに反映します。

医者、弁護士、税理士もやっぱり「誰と付き合うかが9割」です。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年1月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。