米国が誇るタカ派外交官のヌーランド国務次官がシンクタンクのイベントで、ウクライナがクリミア半島を攻撃することを米国が容認すると受け止められる発言をしました。
クリミアの非軍事化必要、ウクライナの攻撃は正当=米国務次官 https://t.co/SGKA44rS95
— ロイター (@ReutersJapan) February 17, 2023
同イベントでヌーランド氏はウクライナの安全保障を確保するためには最低でもクリミア半島の「非軍事化」が必要で、クリミア半島にあるロシア軍基地が「合法的な攻撃対象」として見なされるべきだという見解を示しました。
「クリミアはウクライナ」 ヌーランド米国務次官、ウクライナによるクリミア軍事基地攻撃は合法と指摘 https://t.co/TDooGoOXkk
— ウクルインフォルム日本語版 (@Ukrinform_JP) February 17, 2023
ヌーランド氏は米国の国務省で序列4位の存在で、長年に渡って外交官として米国の外交政策を実務面から動かしており、影響力は無視できません。
ちなみにヌーランド氏の夫はイラク戦争開戦の急先鋒だった歴史学者のロバート・ケーガンです。
また、彼女の義理の妹は日本の報道番組などでよく使用されるウクライナ戦争の戦況図を作成している米戦争研究所のトップを務めています。
This 💯💯👇👇
And let’s remember that the head of Brookings Institute is none other then US State Department’s Undersecretary Nuland’s husband, Robert Kagan, and you know they’re NEVER up to anything good. https://t.co/3pdBFd0kp0 pic.twitter.com/MS46ggNaxK
— New DNA – 🇭🇹🇨🇺🇨🇳🇷🇺🇻🇳 🇵🇸 (@wyziwig) February 15, 2023
ヌーランド氏は最近もタカ派的な発言で物議を醸しています。先月、議会の公聴会で昨年にロシアから欧州に天然ガスを送る海底パイプライン、ノルドストリーム2が爆破されたことが「大変喜ばしい」と発言しました。
At a Senate hearing, top US diplomat Victoria Nuland celebrated the Nord Stream 2 pipeline bombing:
"Senator Cruz, like you, I am, and I think the administration is, very gratified to know that Nord Stream 2 is now, as you like to say, a hunk of metal at the bottom of the sea." pic.twitter.com/KS5OM4N165
— Aaron Maté (@aaronjmate) January 27, 2023
米国のタカ派を中心にウクライナのクリミア半島奪還を支持する声が高まっています。
Ukraine has made clear that it wants to fight for Crimea’s future. After a year of sacrifice, it has earned the right to try, writes @michaelallenJMA. https://t.co/7p7jlSmgzl
— Foreign Policy (@ForeignPolicy) January 30, 2023
先日大統領選への出馬を表明した元国連大使のニッキー・ヘイリー氏もウクライナ支援の強化を求めています。同インタビューで、バイデン政権のウクライナ政策の物足りなさも批判しています。
Nikki Haley spent Day Two of her campaign calling for more American dollars sent to Ukraine
She hasn’t said a word about Ohio pic.twitter.com/zqXRzKc52c
— Jack Poso 🇺🇸 (@JackPosobiec) February 17, 2023
アゴラでは米国内でウクライナ支援に対する懐疑論が強まっていることも紹介しましたが、ロシアに対する強硬路線が強まることも同時に警戒しなければなりません。
【注目記事】杉山 大志: 米国ランド研究所がロシアとのディールを提言 https://t.co/Op9jnPD0Ye #アゴラ
— アゴラ (@agora_japan) February 7, 2023