統一地方選挙など

石破茂です。

昨日より統一地方選挙が始まり、鳥取県でも県知事選挙が告示され、5選を目指す現職の平井伸治氏を推薦している自民党鳥取県支部連合会長として(4期以上の首長候補者の公認・推薦については各都道府県連の責任において判断します)、鳥取市、倉吉市の出陣式で演説し、道中は選挙カーのマイクをもって街宣活動を行いました。

全国各地で行われる知事選挙では、奈良や徳島など保守分裂選挙となっているところもありますが、鳥取県においては決してそのような事態とならないよう、細心の注意を払ってきたつもりです。

過去一度だけ、平成11年に、4期務めた西尾邑次知事の後継者を決める際、候補に挙がっていた当時の自治官僚2人のどちらにするかを巡って、自民党分裂の危機に瀕したことがありました。当時の西田司自治大臣(故人)と平林鴻三代議士(元鳥取県知事・元郵政相・比例中国ブロック選出)の英断により、県議会自民党若手と私が推していた片山善博氏に落ち着き、事なきを得たものでした。

当時、自治省仮庁舎の大臣室で、西田大臣と平林先生と私の三者協議の場が持たれたのですが、その席で西田大臣から意見を求められた平林代議士が「石破さんのいいようにしてあげてください」と言われた時の光景を、今も私は忘れません。片山県政は2期で終わりましたが、その間の多くの方々の努力や譲歩もあって人間関係が修復され、今日の安定に至っているのはとても有り難いことだと思っております。

私は政治において安定こそが至上の価値だとは思っておりませんが、国政と異なり、首長も議員も有権者から直接選ばれる二元代表制を採る地方政治において与党が分裂することには、権力闘争以外の意味がほとんどなく、地域住民にとってマイナスの方がはるかに大きいため、可能な限り回避すべきものだと思っています。

平井知事は権力を恣意的に用いることなく、誠実かつ着実に改革を進め、本県を地方創生のモデル県にしつつあります。多くの県民のご支持を頂き、立派な得票で仕上げの5期目を迎えるべく、自民党県連としても力を尽くしたいと思っています。

先週末、滋賀県議会議員の県政報告会で講演するため近江八幡市を訪れる機会があったのですが、江戸時代に日本を訪れた朝鮮通信使(聘礼使)を徳川政権がどれほど厚く接遇したかの記録に接し、深い感慨を覚えたことでした。

朝鮮出兵で極度に悪化した朝鮮との関係を修復するため、幕府を開いて間もない徳川家康はたびたび李氏朝鮮に使者を送って通信使の来訪を懇請し、1607年に実現します。一行は約500人という大規模なもので、接遇に要した費用は幕府直轄領400万石の4分の1に当たる100万石相当(約100万両・現在の価値で約1000億円)にものぼったと伝えられています。

今も昔も、朝鮮半島との関係は我が国の命運を左右するのであり、徳川家康の深い洞察に学ぶべき点は多いように思います。

中山太郎先生(元外務大臣・総務庁長官・憲法審査会会長)が老衰のため98歳で逝去されました。当選5回生の頃、外交をメインの仕事として衆議院外務委員会の筆頭理事や自民党外交調査会の事務局長などを務めていましたが、当時自民党外交調査会長であった中山先生からは本当に親身なご指導を賜り、何度か海外視察にも同行させていただきました。温容な中にも筋の通った、決して偏ることのない広い視野をお持ちの、心から尊敬できる立派な方でした。

近年はお目にかかる機会もないままにご訃報に接することとなってしまい、己の怠惰を心より申し訳なく思っております。出来れば衆議院議長として本来あるべき議会の姿を実現していただきたかったと切に思います。先生の御霊の安らかならんことを心よりお祈り申し上げます。

早くも東京の桜は散り始めてしまいました。今年もまだお花見は出来ておりません。

皆様、ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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編集部より:この記事は、衆議院議員の石破茂氏(鳥取1区、自由民主党)のオフィシャルブログ 2023年3月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は『石破茂オフィシャルブログ』をご覧ください。