ショショ(パリ9区)

トマ・シショルムの”ショショ”でランチ。

”若いシェフで独創性豊か、行ってみて~”、という知り合いのおすすめを受けて、はじめましてトマシェフ。

広々明るく居心地よいサロン。壁には自家製発酵ものがずらり。正面奥に、オープンキッチン。シェフもスタッフも、明るく若々しい雰囲気で、気持ちいい。

全部、分け合うタイプの料理。

自家製ブリオッシュ・根セロリ・タラマ・カラスミ・自家製洋梨ピクルス・ノワゼット。華やかで力強い風味。私にはちょっと酸味が強すぎるけれど、ノワゼットとブリオッシュの甘みで相殺、よい感じ。

炙りサバ・キャベツ・海藻・ニワトコの実のピクルス。キャベツ、おいしっ!サバの鮮度もいいね。根セロリ同様、味付けが独創的で、楽しい。

牡蠣はちょっと苦手なので、お友達だけ。クオリティ高い!と。

”拭う皿”と名がついた面白そうな料理は、いろいろなソースやピュレ(今日は、カリフラワー、鶏のジュ、りんごヴィネガー、ニシンのなんちゃら)が皿に敷かれていて、自家製揚げパンで拭って食べる。フランス料理は、ソースが肝。

それを遊び心たっぷりに楽しませてくれる。最後は、こんがりグリル鶏・アンチョビ・蒸しシュクリーヌレタス。鶏のクオリティ、高い。塩代わりのアンチョビもとても上質。トマは、15歳までNYCで過ごしたのち、ペルピニヤンへ。あのあたりのおいしい食材をたくさん使ってる。

おやつは、ノワゼット&柑橘のガトーと、”ハッピーアワー”と名付けられたビール・モルト・ピーナッツ・ガヴォット。

隠すの好きね。修業先シェフの一人の影響と見た。

トマは、トップシェフで活躍したそう(トップシェフに参加したシェフたちと時々会うけど、全く見てないので誰も知らず、驚かれる)。

自由闊達で生き生きした、ライヴ感満載の料理。修業先で影響受けたシェフは?と聞くと、シルヴァン・サンドラと田中淳。わかる~。シルヴァンは即興的料理得意だし、淳シェフは創造力素晴らしい。

”ショショ”って名前はどういう意味?と聞くと、特に意味ないんだ、ダダ的ニュアンス、と。わかる~。まさに、コードから外れた自由気ままな料理作りね。

若いっていいな、としみじみ感じる、自由奔放な、かつ加熱や食材クオリティのレベル高い、トマの料理。コンテンポラリー・ビスとロノミーという感じ。

ごちそうさまでした♪


編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年3月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。