トランスジェンダーデモコールの左翼性と女湯侵入問題

社会構造を変える! トランス・クィアデモ 京都 実行委員会HPより

トランスジェンダー(心の性と体の性が一致していない人を指す)の権利を訴えるデモを主催する「社会構造を変える! トランス・クィアデモ 京都 実行委員会」という団体が存在する。同会HPによると、2023年3月4日に約80名の参加で、デモを開催することができたようだ。

HPの趣旨文には「トランスジェンダーの人々の権利をはっきりと訴えるために、京都でトランスデモをやります」と記されているが、同会の運動は「シングルイシューのもの」ではない。トランスジェンダーの権利を積極的に訴えるのみならず、様々な主張をしているのだが、そのことは、同会の「デモコール」(HP掲載)を見れば一目瞭然だ。

例えば「3 人の性別 勝手に決めるな」「24 打ち壊せ 日本人中心主義」「25 のさばらせるな 男性特権」「26 うちたおせ 家父長制度」というものから「32 在日朝鮮人を差別するな」「33 植民地支配 忘れない」「36 元日本軍「慰安婦」に謝罪しろ」「39 天皇制を廃止しろ」というものまで、実に幅広い。

HPには実行委員のコメントも記されているのだが、委員の1人「びびのまこと」氏は

もしあなたが本当にトランスジェンダーの権利を支持するのであれば、はっきりとこう言わなくてはいけません。身体の手術をしているかどうかに関わらず、自身のことを女性だと考える人は、女湯に入る権利がある。銭湯が入浴を拒むことは、トランスジェンダーに対する典型的な差別だ。

と述べている。

身体が男性である人が「心は女」と主張して女湯や女性トイレに侵入してくるのは「デマ言説」だとLGBT法案賛成者はよく主張しているが「自身のことを女性だと考える人は、女湯に入る権利がある」「入浴を拒むことは、トランスジェンダーに対する典型的な差別」と主張する人もいるのである。

しかし、この主張は、身体が男性である人が「心は女」と言い女湯に入った時の一般女性の不安と恐怖を無視しているであろう。女湯には幼い女児もいるかもしれない。そうした子供がトラウマになってしまうこともあり得よう。そうなった時の責任は誰が取るのか。