デフォルト不可避と思われていた債務上限問題ですが、バイデン大統領とマッカーシー下院議長の間で原則合意が成立しました。
バイデン米大統領と野党共和党のマッカーシー下院議長が、難航していた債務上限引き上げ問題を巡り原則合意し、株式市場はとりあえず好材料として受け止める見込みです。https://t.co/ubYQDTBcEz
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) May 28, 2023
しかし、合意自体は「原則」的なもので、バイデンとマッカーシーは自党の議員団に合意内容の了承を得る必要があります。
WHから下院民主党議員へのブリーフィング終了。反応はこれからですね。
ただ…法案テキストがまだ出来上がっていないことへの不満あり(そりゃそうだ)
下院議会による債務上限引き上げ法案への投票は木曜日に変更する可能性あり https://t.co/JeWJJNIpkw— Reika.H (@doll__en) May 28, 2023
既に合意内容に反対する議員が出てきています。
House Freedom Caucus member Buck opposes Speaker McCarthy’s debt-budget deal with President Biden: “I am appalled by the debt ceiling surrender.” He was also 1 of 4 Republicans to vote No against his part’s debt limit increase bill. https://t.co/ZUoj8yMOys https://t.co/DsJY4f3sJp
— Craig Caplan (@CraigCaplan) May 28, 2023
下院のフリーダムコーカスメンバーであるバックは、マッカーシー議長のバイデン大統領との債務予算協定に反対。”債務上限問題での降伏に愕然としています”。彼はまた、共和党が提出した債務上限引き上げ法案に反対票を投じた4人の共和党員のうちの1人である。
民主党支持者もバイデンが妥協をしたことに怒り心頭です。
Biden had other choices but now he’s opened the floodgates to even worse hostage-taking in two years. With an even crazier GOP.
The party that stormed the Capitol to hang the vice president and overthrow democracy is not going to magically, heal itself.
We’re fucked.
— Sarah Christopherson (@sarahcgchris) May 28, 2023
バイデンには他の選択肢があったのに、2年後にはさらにひどい人質事件への門戸を開いてしまった。さらにクレイジーなGOPとともに。
原則合意から最終的な法案が成立するまで、まだまだ時間がかかりそうです。
法律成立まで長い道のりが待ってます
暫定合意→法案作成→法案提出→CBO試算→下院可決(法案提出から72時間ルールどうする?)→上院可決→大統領署名→法律成立短期の債務上限引き上げ法案をまず作らざるおえないんじゃないかな。
— Reika.H (@doll__en) May 28, 2023
原則合意は双方が妥協を強いられる内容となっており、党内の不満が充満する結果になった?
ようやく光が。「デフォルトやむなし」だった共和党強硬派の一部はマッカーシーが妥協したことに対して不満は消えず。民主党としては過去2年に既に立法化させた様々な政策が止まります。 / 米、債務上限上げで基本合意 2年分、デフォルト回避へ (共同通信) #NewsPicks https://t.co/sTJVAv8Ukt
— 前嶋和弘 (@kmaeshima) May 28, 2023
バイデンは今回の合意が民主党内からも支持を得られるとして強気です。
Reporter: What do you say to members of your own party who say you made too many concessions in this deal.
Biden: They'll find I didn't. pic.twitter.com/tSq7MAug6E— Acyn (@Acyn) May 28, 2023
記者:今回の取引で譲歩しすぎたと言う自党の議員にはどう説明するのですか。
バイデン: 彼らは、私が譲歩していないことに気づくだろう。
共和党側の交渉を主導したマッカーシー議長の政治的立場が弱いのも懸念材料です。果たして、共和党は一致団結して原則合意を可決させるのでしょうか?
“より厳しいのは、マッカーシー下院議長だ。マッカーシー下院議長はそもそも議長就任にあたり15回もの採決を必要とした。そして、そのときに下院議長の解任動議を1人の議員で提出できるという条件を飲むしかなかった。債務上限問題が終わると共和党内ではマッカーシー解任動議の話が出てくると思わ…”
— Sakura (@Sakura_hirakuyo) May 27, 2023
とりあえず合意が出来たという報道でマーケットが安心しているようですが、まだまだ法案成立まで時間がかかりそうであることを考慮すると、デフォルトの回避はまだ確信できません。