奈良は京都に比べ過小評価されている

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日本の古都といえば、京都と奈良が双璧ですが、観光地としての人気は京都が圧倒的です。

しかし、今回京都と奈良にそれぞれ行ってみて、奈良は明らかに過小評価されていると感じました。観光地としての魅力は、奈良も引けを取りません。

奈良の興福寺には、阿修羅像をはじめとする国宝級の仏像や建物に溢れています。更に、薬師寺や法隆寺、春日大社などの有名なお寺や神社もあります。あるいは東大寺の大仏様は京都にはない迫力ある観光スポットということができます。

また、奈良には古墳があります。有名な高松塚古墳、キトラ古墳だけではなく、石舞台古墳も一見の価値があります。これだけの古墳は京都にはありません。奈良公園の鹿(写真)も、奈良だけの重要な観光資源です。

素晴らしい観光スポットがたくさんありながら、奈良が今一つパッとしないのは、交通の便が悪いこともあると思います。例えば、近鉄奈良駅とJR奈良駅は中途半端に離れた場所にあり、利便性があまり良くありません。

また、商売下手だと感じることも多くあります。地域の特産品も少なく、奈良のお土産に買えるのは奈良漬けくらいしかありません。

飲食店も京都に比べると少なく、ミシュランの星付きレストランもあまり無いのです。ニーズが無いからお店が無いと思うかもしれませんが、私が行きたかったミシュラン2つ星の和食店は、予約が6カ月以上先まで入っているといいます。ニーズがあるのに、魅力的なお店の数が足りないのです。

京都と比べて奈良の良いところは、観光地なのに空いていることです。一番の人気観光スポットの東大寺でも、待ち時間無く、すぐに入って拝顔することができます。京都に比べると、人が少なく圧倒的にストレスがありません。混んでいる場所が苦手な私にとっては、奈良の人の少なさは大きな魅力です。

久しぶりの奈良でしたが、とても良い旅行ができたので、今年の後半にまた奈良に行くことにしました。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年6月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。