出口里佐です。
先週の由布院の旅の続きです。
(前回:のんびり湯布院の旅グルメ:由布まぶし 心)
その日は亀の井別荘に一泊しました。到着日は、お天気が良かったので、駅前から宿まで、のんびりと歩きました。途中、ソフトクリーム屋さん、「由布院ときの色」で、一休み。
グルテンフリーの米粉使用ガトーショコラが自慢のお店で、ソフトクリームとガトーショコラがカップに入ったデザートを夫は美味しそうに食べておりました。
宿までの道は、やはりアジア人の観光客でいっぱい。東京原宿、竹下通りのようなところがあって、特に若い方が多く、道の両側に、チーズケーキ、かき氷などのデザートや、揚げたてコロッケなどがイートインできるところ、かわいらしい雑貨店などが並んでいて、散歩しているだけでも楽しい雰囲気です。
竹下通りと違うのは、その周りが、里山のような、ほっとする自然が残っていること。15分くらいですが、子供の頃に住んでいた故郷に似た景色に、懐かしい気分にひたることができました。
亀の井別荘に到着すると、敷地はとてもひろく、手入れの行き届いた日本庭園で、新緑が美しかったです。宿自体のほか、亀の井ガーデンという、お土産屋さん(鍵屋)、カフェ、山家料理 湯の岳庵からなる一帯があり、宿泊客以外も楽しめます。
宿泊施設のある方向に、立派な門をくぐって向かうと、すでにスタッフの方が私たちを迎えに出て来てくださっていました。
ロビーでチェックインの順番を待ちましたが、北欧のデザイナーの椅子が並んでいて、それが日本風の内装に不思議にフィットしていました。
晩ご飯は、私たちは洋室の宿泊だったので、レストランでいただきました。和室の場合は、部屋にそれぞれ運んでくれるそうです。
レストランでは、地元の野菜の塩トマトや、おおいた和牛、水烏賊、赤むつなどを使った、懐石料理を一皿ずつ運んでいただきました。レストランのスタッフの方が、親切な感じで色々とお料理や食材について質問したり、お話できました。
最初に紹介した、亀の井ガーデンという一帯に、天井桟敷というカフェがありますが、17時を過ぎると、バー山猫という名前に変わります。そちらが、宿泊者は24時まで利用できると聞いて、食後にひとりで行ってきました。
お店の名前は、イタリアのルキノ・ヴィスコンティ監督による、シチリア貴族を描いた映画「山猫」にちなんでいるそうです。雰囲気がシックで、落ち着いた時間が流れていました。窓から見える新緑が、その時間はライトアップされて、一層美しく見えました。
21時からは、宿泊施設内にあるレンガ造りの外観の談話室で、蓄音機によるレコードコンサートが、ほぼ毎晩開催されているらしく、バー山猫を後にして、向かいました。
談話室までの道は、象の置物が4つ、道しるべとなって、導いてくれます。到着すると、ほとんど女性の20名ほどのお客様たちがすでに席についていて、私の座る椅子はなかったのですが、すぐにスタッフの方が運んでくれました。
蓄音機は、60年くらい前のものですが、音が良く聞こえていました。特に竹の針で聴く、弦楽器の演奏はレコードも劣化があまり進んでいないため、聞き応えがありました。レコードライブラリーの中から一部をリスト化して紙で配って、リクエストを募っていましたので、私はドビュッシーのピアノ曲、アラベスク第1番とヴィヴァルディのヴァイオリンソナタニ長調をお願いしました。
そして、忘れてはいけない温泉は、天然掛け流し。大浴場と部屋にそれぞれあります。せっかくなので、大浴場に。大きな浴槽と屋外に露天風呂が2カ所。天気が良ければ、星を眺めながらお湯につかることができます。夜中12時を過ぎると30分間のお掃除と男女の入れ替えがあって、もう一つの大浴場を利用できます。朝起きてすぐ、もう一つ行きました。
温泉に行くと、絶対に早起きしてでも、朝ご飯前に1回はお風呂に入るほどの温泉好きです。パナソニックのマッサージマシンがありました。面白そうなので、15分間試してみましたが、旅の疲れを癒やす、なかなかのものでした。
朝食は、和食と洋食のどちらかを選ぶことができます。私は洋食を選びましたが、オムレツ、イチゴとキーウィのジャム、由布院のパン屋さんの焼きたてパン、ヨーグルト。それぞれ美味しかったです。
チェックアウトは、11時。梅雨時らしく、その日は大雨。駅前発の高速バスの時間まで、ガーデン内で過ごすことに。お土産屋さんでは、乾燥柚子の調味料を購入しました。素敵な食器もありましたが、今回は見送り。
昨夜訪れた、バー山猫の昼の営業、天井桟敷では、40分待ちでやっと入店でき、ランチをゆっくりといただきました。カツサンドと鴨ハムのサンドのセットをふたりで注文して、両方とも半分ずつ味わいました。カツサンドは揚げたてのカツがジューシーでした。
来週は高速バスで移動した博多編に続きます。
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