マチアス、ついに帰還♪
パリ国立オペラ座バレエ、”モーリス・ベジャール特集”。
今のオペラ座バレエの最愛ダンサー、マチアス・エイマン。彼の舞台を最後に見たのは、2021年7月、ミリアムとの”ロメオとジュリエット”。その後、何度も配役されたけれどその度に降板で泣いた、、。数日前の”ボレロ”まで、ガラ以外踊ってなかったと思う。
”ベジャール”、来週見に行く予定だったのだけれど、マチアスを見ないと絶対後悔するだろう、と、チケット変更した(しかも、”マノン”もマチアスの日、塞がってて見られない)。
見られてよかった~涙
腕、手首、手が、別々の生き物みたい。柔らかくしなやかで、ものすごく表情豊かなそれぞれの部位。胴の体幹がすばらしいだけに、肩から先の動きとのコントラストも絶品。下半身の柔らかなリズムの取り方も、好き。
18年に見た時も思ったけれど、マチアスならではの、力強さというよりも繊細さと艶かしさ、美しくたおやかな動きに、16分間釘付け。涙なしには見られない、絶品”ボレロ”。ラスト、マチアスの前で踊るその他ダンサーが邪魔で邪魔で仕方ない、と思ったのは、絶対私だけじゃないはず。
直前に踊るのが決まったので、プログラムには稽古写真もダンサー写真も掲載されていない。よかった、本当によかった、踊ってくれて。
”さすらう若者の歌”、マチュー、絶品。純真無垢な笑顔と絶望の表情という、マチューの二大得意表情の両方を楽しめ、体の動きも合わせ、見応えたっぷり。2月の”パトリック•デュポンガラ”の時、ジェルマンしか見てなかったので、よかった、今日マチュー見られて。素敵な20分。
最初の”火の鳥”は、記憶から消そう。実質36分間の、短い、でも心に沁みるソワレ。
マチアス、戻ってきてくれてありがとう。来シーズンはたくさん踊ってくれますように♪
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年5月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。