米国上空を中国の偵察気球が飛来したことで緊張が高まった米中関係ですが、ここ最近は米国主導で緊張緩和に向けた動きが見られます。
バイデン政権の高官であるブリンケン国務長官、イエレン財務長官が立て続けに訪中しており、元民主党大統領候補でもあるケリー環境顧問も中国に赴く予定です。
イエレン米財務長官、対話強化訴え 中国副首相と会談https://t.co/e2v5RSxfQ4
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) July 8, 2023
しかし、訪問した米国高官のへりくだった態度に米国内からは批判が集中しています。
誰かがアメリカの高官に、中国の高官と握手するときは背筋を伸ばして立つべきだと教えてくれることを期待している。
After Blinken blew his key handshake with Xi (weak angles and posture!) this was a big one, and Janet knocked it out of the park. pic.twitter.com/Q3VmsbOuvZ
— Dave Algonquin (@the_real_matt_m) July 6, 2023
バイデン政権は中国にへりくだった姿勢を見せる一方、経済や環境対策の面で関係を深化させたい意向も示しています。
北京を訪問中のイエレン米財務長官は気候変動問題に関する会合に出席し、「気候変動は最重要の世界的課題だ。米中はこの存亡の機に対し、協力しなければならない」と述べ、中国に連携を呼び掛けました。https://t.co/HJdGnli1GN
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) July 8, 2023
米イエレン氏、中国と勝者総取りではなく健全な競争希望
イエレン米財務長官が中国の李強首相と会談。中国政府は、経済・通商関係の健全な発展に向けた望ましい環境を整備するため、米国が具体的な行動を起こすことを期待すると表明。 #中国
— China Tips by myokoi (@myokoi1962) July 8, 2023
しかし、台湾をめぐって米中が対立を強める中での協力関係の発展は、中国につけ入る隙を与えるだけではないでしょうか?
訪中しているイエレン米財務長官は7日、北京市内で李強首相らと会談しました。
米中関係を対話路線に引き戻し、両国首脳の直接会談につなげる狙いがあります。
米中双方は協力や対話の重要性では一致しつつ、双方の利害が対立する分野では互いの懸念を伝えました。https://t.co/uVdcapLxak— 朝日新聞国際報道部 (@asahi_kokusai) July 7, 2023
バイデン政権は「優等生」の集まりだと表現される場合もあります。中国と対決しながらも協力を進めるという「優等生」らしいやり方では、最終的に中国の軍事侵攻を抑止することはできるのでしょうか?
なるほど言い得て妙ですね。バイデン政権がブリンケンやサリバン、キャンベルのような「優等生」ぞろい故に安心感があり、国際的連帯を作る上では最良の政権かもしれません。あとはその次にどうでるかが、とても難しいですね。少しずつ国内世論を収斂させているのも賢明だと思います。
— Yuichi Hosoya 細谷雄一 (@Yuichi_Hosoya) March 13, 2022
バイデン政権は「競争的であるべき時は競争的であり、協力的であるべき時は協力的であり、敵対的でなければならない時は敵対的である」という対中方針を掲げています。しかし、半導体規制をめぐる対応を見ると「敵対的でなければならない時」でも協力を優先しているように見えます。
半導体は中国経済の源であるだけではなく、軍事技術の源泉でもあります。
> バイデン政権は当面の間、台湾と韓国の半導体メーカーが中国での半導体チップ事業を維持・拡大することを認め、米国は報復措置を取らないと述べたと報じた。
米国、半導体チップの対中輸出規制を再び緩和 台湾・韓国メーカーの適用除外を延長(The News Lens Japan) https://t.co/qaZWmXeiJv
— 進撃のグレン (@guren_3) July 4, 2023
バイデン政権は中国との協力や妥協を優先するがあまり、抑止の面でのコミットが小さいのではないでしょうか?