議員定数を500人以内にする
2010年に衆参議員を統合して一院制にして国会議員の定数を500人以内とするという提案が公にされた。それ以後、この提案の実現に向かう動きは皆無。それも当然だ。色々とアドバルーンを挙げても、それ以後何もしないのが現在の国会議員である。
そもそもバブル崩壊から現在に至るまで30年間、経済の回復を見ないままに日本の成長をほったらかしにして来た政府と議員だ。彼らに実行力はない。しかも、今の多くの日本人は甘やかされた社会にあって、他国からの脅威も侵略もなく、物質的にも恵まれた環境の中で育って来た人たちだ。長期間、経済成長もない日本政府に敢えて抗議をして暴動を起こすほどの勢いもない。このような環境の中で再選される議員たちだ。変革せねばらないということを彼らが切実に感じてそれを実行に移そうとする意志も生まれはしない。
唯一明確なことは、現状のまま変革なく進めば、20年後の日本はアジアの後進国に名を連ねるようになるはずだ。
何もしない議員を養うのは税金の無駄遣いだ
これまで何もして来なかった議員らを国民の税金で養って行くことに国民は猛反省すべきである。一人の国家議員を維持するのに秘書らを加えて、一人当たりの議員に対し7000万円から1億円の費用がかかる。それが国民が納める税金から賄われているのである。
現在の衆参合わせた722人の国会議員を500人以内とするという案を国会議員が了承したのである。遅まきながら、それを実行に移すべき時が来ている。それを利用して議員の3分の1を占める世襲議員も削減すべきだ。
イタリアの勇断
日本と同様に首相が頻繁に代わる駅弁首相を誕生させて来たイタリアが2019年に下院と元老院を合わせて354議席を減らす法案を議会で通過させた。その後の国民投票でもそれに賛成票が70%近い支持を得た。
改正後の最初の議会が現在のイタリア議会である。下院の定数400議席に元老院が200議席となった。嘗ては前者が630議席、後者が315議席であった。
この議員削減によって10年間に10億ユーロ(1200億円)の節約になっているとされている。
日本の政府は真剣に議員削減を実行に移すべく取り組むべきである。と同時に自民党に代わる政権の取れる政党を誕生させるべきだ。