「ちょこざっぷ」の月会費3278円の元は取れるのか?

パーソナルトレーニングのライザップで一世を風靡したRIZAPグループが新たに展開する「chocoZAP(ちょこざっぷ)」の会員数が増えているそうです。

ちょこざっぷ HPより

このサービスは誰でも取り扱える簡単な筋トレマシーンやセルフ式のエステ・脱毛マシンを使いたい放題の会員施設です。駅近で24時間営業し、月額3278円と破格の低価格で急速に店舗拡大しています。

2023年6月末の店舗数は約700店で、2026年3月期までに2000店舗まで拡大する予定としています。

ライザップは、マンツーマンのパーソナルトレーニングで、短期間に「結果にコミットする」ことを売り物にしていました。ターゲットは、筋力アップに興味を持つ中高年男性です。

確かに、ちゃんとやれば効果てきめんで、数ヶ月でダイエットと筋力アップが実現できるようです。しかし、私の周りのいる多くの利用者は短期間の無理な糖質制限によって、プログラム終了後リバウンドして元に戻っています。

ちょこざっぷの発想はライザップとは真逆です。

ターゲットは運動初心者や女性層で、「結果にコミットしない」。だから誰でも気軽に始めることができます。

低価格でエントリーのハードルを下げて、大量の会員獲得を目指しているのです。

私は、ちょこざっぷに入ったことがないから、ここからは勝手な想像です。

そもそも、月会費のスポーツジムは、入会者全員が真面目に通い始めたら、混みすぎてクレームが殺到します。幽霊会員が一定比率生まれることを前提に会員募集をしているのです。

また、普段着やスーツを着たまま、空き時間に15分程度我流でマシントレーニングをしても、ほとんど効果はありません。

月々わずか3000円程度とは言え、多くの入会者は費用に見合った効果を得ることができないのではないかと懸念します(単なる気休めで、自分は運動しているという自己満足を得たいなら別ですが・・・)。

このような、低価格のトレーニング施設は、ちょこざっぷ以外にも増えており、市場規模は拡大しているようですが、利用者は中長期的に定着するのでしょうか?

私は、30代からスポーツジムに20年以上通って、我流でトレーニングしてもまったく結果を出せませんでした。パーソナルトレーニングを始めて、ようやく写真のような体型を作れるようになりました。

健康のための体作りは、我流でやった気になるのではなく、質の高いトレーナーの指導でパーソナルトレーニングで中長期的に結果を出すのがベスト。実体験に基づく私のこの考え方は変わりません。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年8月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。