東海道新幹線の車内ワゴン販売が2023年10月末で終了することになったそうです。販売金額の減少、人手不足、接客サービス充実などが理由と説明しています。
確かに、車内販売は便利ではありますが、品切れのリスクもあり、同じ商品でも価格が高くなります。私もできるだけ事前に買い物をしてから乗り込むようにしています。
車内販売というのはタクシーに例えれば、流しの車のようなものです。お客さんがいるかどうかわからないのに、近くを回覧してニーズのある人からの注文を待つ販売方法です。モバイル注文は、ニーズに応じたオンデマンドのサービスですから、スマホでのタクシー迎車サービスと同じです。
どちらが効率的かは明らかです。
車内販売終了後は、グリーン車ではスマートフォンからモバイル注文できるサービスが導入されるようで、今回のサービス終了は普通車とグリーン車の差別化を更に高める目的もあると見ています。
車内販売が無くても良いという考え方もあると思いますが、一歩進んでこれまでに無かったような斬新な車内販売を行ってみてはどうでしょうか?
というのも調べてみると、車内販売は株式会社ジェイアール東海パッセンジャーズというJR東海が100%出資している子会社が運営しています。
ワゴン販売の売り上げが低迷しているのは、持ち込みの人が増えているのも理由だと思いますが、根本問題は「買いたいものが無い」ことだと思います。アルコール販売でもありきたりの商品ではなく、クラフトビールや生ビール、地酒を提供する。おみやげ会社と開発して車内限定品を販売する。あるいは、高級総菜や高価格のお弁当を提供する。
このような斬新な取り組みをお堅いJR東海グループで独占するのではなく、他社に販売をアウトソースするのです。
ワゴン販売終了と同時に、乗務するパーサーが3人から2人に減り、ワゴン販売から接遇にサービスの重点を移すそうです。個人的にはグリーン車のおしぼりの手渡しや、おせっかいな車内アナウンスの方が不必要なサービスです。
今回のサービス変更が何だかピントがズレているように感じるのは、私だけでしょうか?
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年8月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。