セト@ザ・メイブルヌ・リヴィエラ(ロクブリュヌ)

これまでのレストラン体験の中で、一番感動的な眺めのレストランは、ここ「セト」とスペインバスクの「アケラーレ」かな。

モナコとマントンの間、断崖絶壁のてっぺんにあるラグジュアリーホテル「ザ・メイブルヌ・リヴィエラ」。昔、ここが「ヴィスタ・パラス」というのんびりしたホテルだった頃に泊まりにきたことある。今や、超ハイエンドに様変わりし、2度と泊まれない。汗

最上階にあるメインダイニング「セト」は、マウロ・コラグレコが監修するミシュラン1つ星。まだオープンから2年くらいだけどよい噂たくさん聞いていたので、行きたいなってずっと思ってた。

「ヴィスタ・パラス」時代と変わらない、地中海一望、右はモナコ(モンテカルロの街って美しくはないよね・・・)、左はカプ・マルタン越しにマントン。この景色だけで1日、ううん、1週間飽きずに過ごせる、感動的な眺望。

懐かしい眺望とすっかり様変わりしたレストランに乾杯!した瞬間、思わず「うわっおいしっ!」と叫び、手にしたグラスに目を大きくする。

淡いモーヴ色が美しいカクテル”セト”は、海と山の芳香を絶妙にブレンドしたジンベースカクテル。自分の好みにピッタリのカクテルってなかなか巡り会えない中、出会えて本当に嬉しい!と感動する味。飲み終わるまでに多分10回は、「あー、おいしい!ほんとにおいしい~」と、ため息つきながらグラスにうっとり視線を落とした。もちろん、作ってくれたバーテンダー嬢にも、篤く拍手&ブラヴォー。

お魚の形したブランダードやエビスナックなどのアミューズ後、ガンベロニエビの海藻ラヴィオリ&海藻ブイヨン、マグロトロの海藻燻製&XO醬、ラスカス(カサゴ)&ジロール茸などの、魚介をたっぷり。トロの燻製ハム仕立て、たまらない~。ここに来る前に訪ねたマウロの畑で出会ったハーブや花、野菜もたっぷり使われている。

”ピカソの手”モチーフのパン

ワインは、クロ・シボンヌのティブラン21ロゼ。ほとんどオレンジワインに近い色のここのロゼは、ひさしぶりに出会ったけれど、やっぱりほんとおいしい~。

シグニチャーデセールの、海苔&ヴァニラ&キャラメルのミルフイユ、絶品。スプーンを口に運ぶたびに喜びのため息つきながら、お皿をきれいにする。

とってもサンパなシェフ&シェフパティシエール。二人とも、南米の出身かな?あとで聞いたら、カップルだそう。その場で教えてよ~、一緒に写真撮ったのに。

海の香り溢れるおいしい料理&デセール、エレガントで心地よいサーヴィス、見ても見ても見ても見ても見飽きない風景。本当に気持ちのよいレストラン。

翌日、”世界のベストレストラン50”で95位に食い込んだ「セト」。さもありなん。おめでと〜。

かえりがけ。

ホテルエントランス、私たちのレンタカー以外全て高級車。なかでもアストンがたくさん停まってる。何かのイベントかな?と横を見ると、モナコを借景に発表されたばかりのグランドツアラーが停まってる。

おおぉぉぉ、なんと美しい。乗せてほしい〜〜〜〜♪


編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年6月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。