パリ国立オペラ座バレエ「マノン」3回目

パリ国立オペラ座バレエ、「マノン」マクミラン。最後は、ドロテ&ユゴ。今シリーズの第一配役。

ダンサーストライキで2度潰れ、今夜が彼らの初日になった。ので、大御所らが見に来てる。

8年前、同じカップリングでのユゴの衝撃デビューが懐かしい。あの時と比べると、ドロテは頂点を極め全く傷がない技術&演技。ベッドへの飛び込み、ミリアム70点、レオノール80点、ドロテ95点。文句のつけようないけれど、私はやっぱりより繊細でリリックなミリアムの方が、心揺さぶられ涙する。

ユゴは、思ったよりも初々しさは失っておらず、技術も演技もそつなく。ドロテとの相性は完璧。他二組と比べ、圧倒的安定感とキレのよさ。テンポもリズムも素晴らしい。

ほんと、特に文句はない。のだけれど、二人揃うといつものごとく、役名よりダンサー名が頭に残ってしまう。

”こういう感動が欲しいのでしょう、あなたたち?ほら、見せてあげるよ!”みたいな感じると言うか・・。もちろん素晴らしいという大前提はあるのだけれどね。ラストシーン、顔をしっかりこちらに見せて口を大きく開けての絶叫、トゥーマッチだよね・・。

エロイーズ、頑張ってたねー。キレッキレ。相方は、まぁ・・。私たちは往年のレスコーを見ちゃってるからねー。昨日のカップルよりは全然よいけれど、やっぱりこれは、カデール&マリ=アニエスに限る。

GMや牢番、あんな若い子にやらせるのは信憑性かけるしナンセンス、全く演技できてないし。逆に二人の娼婦を歳とったあのダンスーズたちにやらせるのも訳わからない。今回、配役もちょっとどうにかして欲しいね・・。

みたいな話で、幕間、バレエ通の友&知人と大盛り上がり。

パレ・ガルニエくる前に、「ル・ランカスター」のテラスバーで、とってもおいしいベリーニを味わい、幕間のたびにシャンパーニュで乾杯し、公演後は再びランカスターのテラスに戻って、も一度ベッリーニ。

飲んだくれの夏の夜。

6月26日レオノール&マチアスの様子はこちらです
6月21日ミリアム&マチューの様子はこちらから


編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年7月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。