お店もユーザーも無料で使えるテイクアウトアプリ爆誕。マックやスタバと同じことが零細店でも可能に。クラファンにご協力ください。
それは3年前のコロナ騒動に遡る
わたしはオンラインサロンを運営しているのですが、そのサロンの塾生であった篠崎さんから、コロナ禍の最中に真剣な相談を受けたのが始まりです。彼は飲食店を3店経営していたのですがコロナ禍で閉めざるを得ず、借金に苦しんでいました。で、なにができるだろうということでプログラミングを学びはじめていたわけですが、最初に考えたのがこれ。
【協力求む】飲食店の危機を救う、クラスターを防止するデバイスを鋭意開発しています。
当時は「大声で飲食すると感染拡大する」と言われ、多くの飲食店が8時までとか酒を出すなとか規制されてたくさんの店が閉店しました。そこで「大声出さなきゃいいんでしょ」と、かなりの個人のお金をつぎ込んでテスト機までは完成。デルタ前です。
しかし、これを普及させるにはサポートなどの運用が必要となり、さらには誰が売って回るのということで頓挫。半年後にはオミクロンになって諸外国は次々とコロナ対策を終了しました。しかし日本は延々とコロナ対策を続け、経済を痛めることに邁進します。
ここで我々は方向を転換。どんどん潰れる中小零細の飲食店をなんとか我々のノウハウで援助できないかという方針に転換しました。
いまもどんどん潰れている飲食店
飲食業倒産件数9か月連続で前年同月を上回る。8月には前年年間倒産件数を超える可能性も
2023年に入ってから飲食業の倒産が増加しており、1月から7か月連続で前年同月の1.5倍を超える増加率となっている。7月までの倒産件数は495件(月平均70.7件)で、このペースで推移すると8月にも前年の522件を上回る見込みだ。過去最多の倒産件数だった2020年の842件を超える可能性もある。
コロナの補助金が終わった。ゼロゼロ融資が返せないなどいろいろな理由がありますが、コロナが終わってインバウンドがきて盛況かと思いきや、そうでもない。そもそも経営者が高齢化し、続ける意欲を失ったこともある。が、わたしはこれにくわえて
外食習慣の喪失
が大きいと考えます。飲み会や、宴会、送別会などがなくなってしまった。家族でも3年間も外食していないからわざわざ出かける気にならない、など理由はたくさんあります。また、Uberなどの宅配の普及もあります。東京はいまもUberの自転車が走り回っていますが、実は
Uberも出前館も店は全然儲からない
ということがあります。注文代金の35%を飲食店側の負担の他、初期費用、タブレットのリースなどで毎月万単位のコストがかかります。出前館はもっと高い。これでは原価の低いピザやハンバーガーチェーン以外は儲かりません。たくさん売れない零細では導入しても赤字になりただ働きになる。
もうひとつ大きな問題があり
食べているお客さんの顔が見えない
という問題があります。篠崎さんも言っていましたがそもそも飲食業をやりたい人の多くは、拘束時間や金銭より、お客さんと触れあいたい、美味しいといってもらいたいという要求があります。客の顔も見えず黙々と料理を作るだけでは「単なる弁当工場の工員」なわけで、毎日これだと病みます。
そこで我々が考えたのが
飲食店も客も手数料無料のテイクアウトアプリ
でした。
実はこちらも2回ほどクラファンやりましたが・・・
開発にあたって、コンセプトとしたのは以下の2点
1 リテラシーの低いお店でも使うのが簡単
多くの零細飲食店はリテラシーが低く、システムをうまく使えない。徹底してお店の負担を軽くして使いやすくしました。
2 決済は入れない。受け取り時に好きなように決済して頂く
決済を入れると決済手数料を取らねばならず、さらに回収やそのほうの人的コストがめちゃかかります。なので勝手にやっていただくことにした。
ツテを頼ってFlutterの使い手の中條氏に格安で開発を依頼。同時にUIデザインもプロの石井さんにお願いしてもう背水の陣です・・・・・。ところがまだできてもいないアプリにクラファンだったのが影響してか、お金が集まらない。この上は身銭で・・・・と決意して開発をはじめ、1年を掛けてiOS版、android版を今月リリースしました。
↓ダウンロードーはこちらから
https://omiya.app/
ですが、我々にはこのアプリの開発やビジネス化に向けて広める組織も予算もありません。とりあえずはSMSを発信する費用やサーバ代のように持続する費用のほか、ビジネス化に向けて食べログのようにお金を払っていただくと上に表示する機能の実装などをしたいのですが、余力がありません。一番大事なのはたくさんの人に使っていただくための広報、宣伝です。
クラウドファンディングはこちらから
飲食店が無料で使えるテイクアウトアプリを存続させたい
そこでとりあえず、維持のための費用をクラウドファンディングで皆さんのご協力をお願いしたいと考えています。このサービス、うちで引き受けて大きくしたいという会社さんがいらっしゃいましたら、事業譲渡を含めて検討します。とにかく我々は飲食業を絶やしたくないのであって、そのためには最善の方法を選択します。
基本的には、お店側にステッカーを貼ってもらい、「うちでテイクアウトのときはこれを使って注文してね」と声を掛けて貰うのが一番かな・・・・1回ダウンロードして貰って試しに使ってみる。ユーザー側はなじみのお店に「これ使ってくれたらお待ち帰りに利用するよ」と一言言っていただく。そこからなのかなと思っています。
編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2023年9月26日の記事より転載させていただきました。