未納率が50%超えでも国民年金って破綻しないの?

社会保険料の負担に注目が集まり、国民年金にも光が当たっています。

保険料の納付期間の5年間の延長や厚生年金からの拠出を増やしたりする案が政府の議論に上っています。しかし、根本的な原因である給付の抑制が進まないうえに、国民年金の納付率は危機的な状況です。

また、社会保障の支え手である現役世代も急減し始めており、国の財政にも悪影響を与えることが懸念されています。

国民年金は未納率が50%を超えており、すでに「肩車」状態になっています。

社会保障制度はどれも危機的状況ですが、その中でも国民年金はとくに危ないようです。

厚生労働省の発表によると納付率は改善しているとされていますが・・・。

国民年金保険料 令和4年度の納付率76.1% 11年連続で上昇 NHK

国民年金保険料 令和4年度の納付率76.1% 11年連続で上昇 | NHK
【NHK】自営業者などが加入する国民年金保険料の昨年度=令和4年度の納付率は76.1%と11年連続で前の年度を上回りました。一方、…

その実態は免除者を増やし続けた見かけ上の数字のようです。

過去10年間以上も納付率40%前後で改善の兆しなし 八代 尚宏 プレジデントオンライン

納付率4割台の国民年金は"破綻"している…厚労省が初の8割超と喧伝する「納付率」計算の騙しのカラクリ 免除者が増加すれば、"無関係"な会社員の負担率が増加する (2ページ目)
筆者が、「免除者を含めた納付率」を計算し直すと、2010年以降ほとんど横ばいとなっており、表向きの納付率の数字と比べて、およそ半減していることがわかる(図表2参照)。しかも、免除者を含む納付率は、過去10…

そもそも国民の年金制度の受け止められ方に問題があるという指摘も多く見られます。

一方、生活保護は最後のセーフティーネットと言われていますが、その生活保護もいろいろと不公平な課題を抱えています。

とにかく取りやすいところから取るというということがこの20年間で進行してきました。

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しかも、国民年金には国庫からの補助金が投入されています。すでに自立しているとは言い難いです。

年金は破綻しないという指摘もありますが、これはもはや「破綻」や「存続」の定義の問題のような気もしてきます。

年金が破綻すると言う人がいますけれども、年金は破綻しません。なぜなら年金は国が破綻しない限りは破綻しません。日本の国が破綻するということは今のところはありえないので、そういう意味で。

経済ジャーナリスト 荻原博子 氏 連合 クラシノソコアゲ応援団!

萩原博子 氏(後編)|クラシノソコアゲ応援団|日本労働組合総連合会(連合)
クラシノソコアゲ応援団! 2016 RENGOキャンペーン 一人ひとりが主役です。

上記のように賦課方式(積み立てではなく現在の保険料を現在の受給者に配る方式)なので破綻しないという論者も多いですが・・・。

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ある時点でいきなり自助努力のみに頼らなければならない状況に陥るのかもしれません。

制度自体は残ったけれど・・・ということにならないといいですね。