米国議会下院がイスラエルへの143億ドルの援助を含めた予算案を可決しました。しかし、ウクライナ支援が除外されており、米国上院とバイデン政権は反発を示しています。
イスラエル支援法案は多数の共和党の賛成で可決しましたが、民主党の大部分は反対しています。
民主党の反対はウクライナ支援が除外されていることが一因ですが、バイデン政権がインフレ対策法を通じて増額した内国歳入庁の予算削減も法案で定められていることが同党の反発を生みました。
形式的であっても米国で超党派の合意があるイスラエル支援に対して民主党が反対したという事実は共和党に付けこむ隙を与えます。
新しく下院議長に就任したジョンソン氏は追加のウクライナ支援に懐疑的だと見られていましたが、責任ある役職についてからは軌道修正を試みています。
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共和党内の意見に押され、ジョンソン氏はイスラエル支援法案からウクライナ支援を除外することを余儀なくされています。
上院で多数派の民主党は下院が可決した法案を否決する構えでいます。
孤立主義に傾倒する下院共和党ですが、上院共和党はウクライナ支援の継続に前向きです。
ウクライナ支援をめぐる米国議会内の対立はこれからも続きそうです。