今までの人生で、トラブルに巻き込まれ、逆境に追い込まれた事が何回もありました。
自分が窮地に陥って、途方に暮れて困っていたにも関わらず、それまで親しいと思っていた友人の何人かは、波が引いていくようにさっといなくなってしまいました。
一方で、そのような逆境に関係なく、変わらぬお付き合いを続けてくれた人もいました。
あるいは、逆に励ましてくれたり、サポートをしてくれる人もいたのです。
自分が困った時の対応は、人それぞれ。普段、見えないものが見えた気がしたものです。
実は、先週私の友人が逮捕されるという衝撃的な出来事がありました。以前代表を務めていた会社での特別背任という容疑です。
まだ、起訴された訳ではなく、犯罪の事実が確定したわけではありません。しかし、日本では「逮捕=有罪者」と思い込んでいる人も多く、メディアもそのような扱いです。
きっと、私の逆境の時と同じように、彼の周りから静かに去っていく「友達」もたくさんいるのではないかと思いました。でも、そのような人は、最初から友達ではなかったということです。
本当に悪事を働いて社会に不利益を与える犯罪行為をしたのであれば、許されることではなく、罪を償う必要があります。
でも、今までのお付き合いから判断するに、そのようなことをする人だとは、私にはどうしても思えないのです。真実が明らかになるのを、待とうと思います。
自分がトラブルに巻き込まれた時の周囲の対応によって、付き合うべき相手を見つられます。逆境は人間関係を炙り出す「リトマス試験紙」です。
平時にはわからない人間の器や相手との人間関係が有事になると、くっきりと浮かび上がってきます。
だから、トラブルや逆境は悪いことばかりではありません。
自分が逆境の時にされた理不尽な扱いは、一生忘れることはありません。それと同じように、逆境の時に助けてくれた人のことも一生忘れないものです。
都合の良い時だけ、友達のように付き合うような人間には、なりたくないものです。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年11月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。