政治論評の文脈で「プロレス」というワードを使うことへの賛否について

こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

国会議員がアンチに対するネガティブな文脈で「プロレス(芸)」という単語を使ったことが物議を醸し、プロレス団体や関係者がSNSで一斉に抗議の声を上げ、当人は謝罪をする事態になっています。

塩村文夏議員「プロレス芸」発言を謝罪 新日本プロレスが訂正求める意見書提出しファンも怒り
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202311240000630.html

塩村あやか議員のツイートの一部(編集部)

私自身もかつて「プロレス」という単語を使って政治論評をしたことは幾度かあり、関連して指摘がありましたので撤回・訂正をさせていただきました。

ご不快に思われた関係者の皆様にお詫び申し上げます。

塩村あやか議員も撤回、当事者の方々にも謝罪されているものの、周辺ではまだ議論が続いているようなので「プロレス」と政治論評について少し振り返っておきたいと思います。

私自身の考えをまず申し上げますと、

「『プロレス』というのは広く認識されている言葉で、それを論評の類に使うことは全く問題ない」

という意見には一理あるとは思うものの、当事者の方々が不快な思いをされている以上、今後は避けるべきであろうと思っています。

これまで政治界隈でも広く「プロレス」という単語が、多くの場合はある種の愛を込めて、使われてきたことは間違いありません。

「じゃあなんで、女性議員が発言したときだけ炎上・批判するんだ!女性差別だ!」

という発言も今回は一部リベラル・フェミニストの方からなされていましたけども、2016年に萩生田光一代議士が「プロレス」発言をした際もしっかり炎上しています。

萩生田光一氏「田舎のプロレス」発言の波紋 レスラーも激しく反発
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/171165

こちらの2016年の記事にもあるように、小島聡選手や鈴木みのる選手が声をあげています。

もちろん当時は声をあげなくて、今回は声をあげた方もいらっしゃるでしょうけども、それは時おりの状況としかいいようがないわけで

「なんで今回は会社やこんなに多くの人が!」

と一部リベラルの方々が責め続けているのは、ご自身たちが批判をしてきたホワットアバウティズム(じゃあ◯◯の件はどうなんだ、と議論・責任をそらす論法)そのものではないでしょうか。

そういう不毛な争いはさておき、とりわけ誤解を生みやすいネット上では「当事者の方が嫌ということや用語使いは避ける」とシンプルな対応に終始するのが一番ではないかと思います。

今回の炎上騒動を巡って塩村あやか議員の事務所には殺害予告が届くほど過熱しています。もちろん誹謗中傷、特に殺害予告は論外で、警察には早急な対応と塩村議員の安全の確保をお願いしたいと思います。

本件でプロレスファンの方々と、一部政治界隈の方々が批判の応酬をしているのを見ていると、非常にいたたまれない気持ちでいっぱいです。

過去に発言をしてきた私が言える立場ではあまりありませんが、塩村あやか議員も真摯に当事者・関係者に謝罪されていますし、本件については早急に騒動が収まり、対立がこれ以上激化しないことを切に願うものです。

私自身は中学生の頃にグレート・ムタとジュニア戦線にハマって週プロとゴングを毎週2冊とも購入し、獣神サンダー・ライガーの引退試合を見に行く程度にはプロレスファンです。

引き続きご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い致します。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2023年11月25日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。