ベネィットの意味は「提供される価値」「提供される利益」というものです。ベネフィットをもう少し分かりやすく説明すると、人の欲求(これが欲しい)を高めるには「すぐできる」「簡単」などのベネフィットが必要になるということです。
ベネフィットは「So what?」
商品の特徴を「So what?」(それは何?)に落とし込むのです。人はラクをしたい生き物なので「難しい」と思われてしまうと、ハードルが高く感じてしまいます。これは過去のキャッチコピーなどを見れば明らかです。
- 「レンジでチン」(クックパッド)=電子レンジを使ってあっという間に料理ができる。
- 「ロングブレスダイエット」(ダイエット)=強く長い呼吸をするだけでダイエットを実現。
どちらも非常に有名なキャッチコピーですが、読者のベネフィットが明確です。取りかかるためのハードルが低いことをイメージさせた方が読む人には響きます。
仮に、このコピーが次のようなものだったらどうでしょうか。
- 「レンジでたった1時間」=レンジを1時間使うだけで料理ができます。
- 「たった1年で簡単ダイエットを実現」=たった1年でダイエットを実現します。
「今日からできる」「誰でもできる」「簡単にできる」などは、ハードルを下げるための効果的なベネフィットです。このような、ハードルを下げるためのベネフィットは覚えておくとよいでしょう。
ベネフィットを落とし込む
ほかのケースも考えてみます。
「天然セラミド配合」
このように書かれている美容液は多いと思います。おそらく、これだけでは伝わりません。次のように修正したら印象が変わると思います。
<修正後>
美容液には、天然セラミドが配合されています。保湿効果が高いので肌荒れしません。敏感肌にも安心で、お化粧も楽になります。
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次に別の問題を考えてみましょう。
「タウリン1000ミリグラム配合」
ドリンク剤のCMでよく見るコピーです。タウリンの効能や意味について理解している人がどれほどいるのでしょうか。なんとなく良さそうなことは分かりますが、これでは不十分です。
<修正後>
このドリンク剤には、タウリンが1000ミリグラム配合されています。医学的にも疲れに効き、コレステロール値を下げる効能があることが確認されています。
ベネフィットが明確だと、その商品のメリットによってもたらされる効果が明らかになります。相手も「これを使ったらこうなる」とイメージしやすいため、行動を促しやすくなります。
分かりにくい文章はミスを誘発します。シンプルに分かりやすく、人を動かせる文章はビジネスの主導権を握ります。この機会にベネフィットの意味を覚えておきましょう。