銀座で資産運用セミナーが終わった帰り道、有楽町駅前に来ると人だかりを見つけました。
年末恒例のジャンボ宝くじの購入者の行列です。
こちらの有楽町駅前は比較的短い行列ですが、有名売り場の数寄屋橋チャンスセンターになると、ピーク時には数時間待ちの人気です。
宝くじの期待値は購入金額に対して45%程度です。100円買う度に半分の50円以上が吸い上げられてしまう。なぜ全く割に合わないこのようなギャンブルに寒空の中、長時間行列をするのか。私には全く理解ができません。
このような宝くじの確率の話をすると「ギャンブルのロマンがわからない無粋な人」という反応が返ってきます。
宝くじは、本当にロマンなのでしょうか?
明らかな事は、宝くじを購入している人は、所得の低い人が多く「貧乏人の税金」と呼ばれているという事実です。
知識のない人から、合法的に搾取する仕組みをロマンという言葉でごまかすことはできないと思います。
有名タレントを多数使い、10億円当たったらどうなるかばかりを想像させるCMで、情弱な人たちの射倖心を煽る。カジノよりもタチが悪いのではないでしょうか。
宝くじを買うなら、例えば少し勉強して、来年からNISAを始めてみる。その方がお金の不安を解消できる可能性が圧倒的に高い夢とロマンのある方法です。
他力本願で10億円が当たることを願っても、その夢はまず叶いません。少し考えてみれば、当たり前のことです。
政治が悪い、社会が悪いと他責にしながら、宝くじに一発逆転を託す。
真面目に努力をする人が報われない社会も問題ですが、真面目に努力すらしない人が、その不満を社会や他人にぶつけるのも問題です。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年12月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。