出口里佐です。
先週日曜日は、野村萬斎さん演出の、オペレッタ「こうもり」を山形市の、やまぎんホールで観て来ました。東京でも上演されていたのですが、日程が合わず、山形市まで遠征しました。
そこで、以前から行きたいなと気になっていた山形市内のフランス料理店、レストラン パ・マルに、今回オペラの前夜の土曜日、これは良い機会と行って参りました。
パ・マルは、私が年に何度か訪れている、神楽坂のルマンジュトウの谷シェフと一緒に、コラボレーションディナーを今年3月に開催したのを、インスタで拝見して知りました。
パ・マルは、今年2023年6月、ジャパンタイムズによる、ディスティネーションレストランリスト2023の10店のひとつに選ばれたそうです。対象となるのは、「東京23区と政令都市を除く」場所にある、あらゆるジャンルのレストランだそうです。
美味しいレストランがあるだけで、そこに行くのが旅の目的になれば、地方が活性化するきっかけになりますし、ミシュランに掲載されない地域の若いシェフもきっと頑張る励みにもなります。食材も、産地に近い採れたての野菜や、お肉、お魚が良い状態でいただけますね。
パ・マルのカウンターは、7席ほど、ほかにも少しテーブル席がある様です。
カウンターの向こうには、シェフとアシスタントが今まさに料理を仕上げている様子が見られます。
飲み物は、最初はノンアルコールのスパークリングワイン、途中からは、アラン・ミリヤのブドウジュースの赤をお願いしました。
アミューズは、ゴボウのプチマドレーヌ、庄内鶏と庄内豚のリエット、菜の花のパウダーをまとったアオリイカにキャビアの3皿。
ゴボウのマドレーヌは、口にいれた瞬間にふわっと、ゴボウの香り。根菜の大地のエネルギーを感じます。
最初の前菜は、カリフラワーのムース、ポワローとニンジンのジュリエンヌ、コンソメのジュレ、ズワイガニ、雲丹とともに。
白子のムニエルは、パ・マルの冬の定番だそうです。青菜は、ほうれん草でしょうか。少しこんがりと焼き目がついた白子の表面は、カリッとしていて、ハフハフと食べると中がトロリ。きっと、白ワインと合うんでしょうね。フランスの青カビチーズ、ロックフォールとパセリのオイルのソースと。ソースが美味しくて、パンでお皿の中をきれいに平らげました。
帆立のムース、ガサエビのビスクソース。シェフによると、ソースを食べるためのムースだそうです。ガサエビは日本海側でしかとれないそうで、私は子どもの頃以来にいただきました。ビスクソースを作る工程の手間ひまを知っているので、香ばしさを感じながら、じっくりと味わっていただきました。もちろん、帆立のムースも美味しかったです。
お次は、猪のロースト、焼きトレビス、舞茸のピュレ。脂の量が多い猪肉ですが、燻製しているので、ベーコンの様な香りと歯応え。少し苦味のあるトレビスと、山形の舞茸の柔らかな優しい味のピュレがとても合っていました。
平目のポアレ、ヴァンブラン(白ワイン)ソース。イクラもキラキラと添えられていました。
お料理の最後、お肉のメインは、火入れの素晴らしい庄内鴨。鴨のジュの美しいソースとともに、大石田のサツマイモ、芽キャベツのロースト。サツマイモはじっくりとオーブンで火入れしているので、ねっとりした食感と甘さが引き出されていました。
デザートのひとつめは、ヴァニラアイスと、チョコレートアイス。可愛い白い花びらがトッピングされていました。チョコレートアイスは特にさっぱりとして、肉料理の口直しにぴったり。
メインデザートは、キャラメルのムース、砕いたナッツとともに。お客さんごとにちがう形のディスクがのっていました。繊細な細工で、どうやって作るんだろうと思いながら、いただきました。
ミニャルディーズは、ほうじ茶プリン、フィナンシェとミニカヌレ。ハーブティーをお願いしたら、その日はヴェルヴェンヌで、乾燥ものではなく、フレッシュなものだったので、とても爽やかでした。
カウンター席なので、ひとり客でも気兼ねなく座ることができて良かったです。スタッフさんや、シェフが時々話しかけてくださったので、初めてでもリラックスして、過ごすことが出来ました。
また山形で、コンサートがあったら、前泊して、こちらでディナーをいただきたいと思っています。ぜひ一度、訪れてみてください!
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