カンボジアで感じた1990年代の「ジュリアナ東京」の匂い

プノンペンの最終日の夜はディナーとスカイバーの後、ダイヤモンドアイランドという新興開発エリアにあるクラブに連れていってもらいました。

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体育館のような広い空間に大音量が響き渡る空間です。1990年代に荒木師匠が一世を風靡したディスコ「ジュリアナ東京」を思い出させる雰囲気でした。

しかし、日本の1990年代のバブル末期のディスコとは異なり、入口の黒服チェックもなく、来場者は見栄を張ることもなくとてもカジュアルです。私もビーチサンダルにTシャツでしたが、ノーチェックで入れました。

DJの切れ目のない音楽のリズムに合わせて、途中からはお立ち台で踊り始めるダンサーがいたりして、停電したり段取りが悪かったりするカンボジアのイメージはまったくありません。

お店にお願いすると、大画面にお客さんの写真を映し出したり、お誕生日のお祝いをしてくれるサービスがあったりして、なかなか気が利いています。一緒に行ったメンバーの写真も次々とアップしてもらい、グループのテンションが上がりました(写真)。

プノンペンの街には、今の日本には無いエネルギーが溢れていますが、クラブには更にカンボジア人の凄まじいパワーが炸裂しています。

わずか1時間ほどの滞在で、お上りさん気分でしたが、成長を続ける国の力の源を見たような気がしました。

プノンペンのクラブと聞くと何だか危なく近づいてはいけないエリアのように思い込んでいました。しかし、実際にいってみると、夜中でも治安は悪くなく、店内でもスタッフが目を光らせていますから、安心して出かけられます。

日本人グループは我々くらいしかいませんでしたが、成熟した国に住んでいる日本人にこそ、行ってほしい場所だと思いました。

カンボジアを深く知れば知るほど、日本に悲観してしまう私は「過剰なペシミスト」なのでしょうか?


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年1月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。