”近代性のパリ”展@プチ・パレ(パリ8区)

”近代性のパリ”展@プチ・パレ。

1905-1925年のパリにおけるアートシーンを集めた珠玉の展覧会。

アール・ヌーヴォーを経て、アール・デコへ。モンマルトルにはピカソやブラック、ローランサンやルソーが集い、モンマルトルにはシャガールやフジタ、モディリアーニやマンらが集った、熱い熱いパリ。

モンマルトル組。
ピカソのエッティング。ブルーピリオド。

ローランサンによる、マックス・ジャコブ。微妙に似てて笑っちゃう。

右ピカソ、左ブラック。キュビズムの代表って、やっぱりブラックだな、と思う。

モンドリアン。

モンパルナス組。
モディリアーニの彫刻。アフリカンアートの影響大。

シャガール。左の作品が、右の作品内に描かれてる。

ルソー、マルケ、マティス。

左:マティス、右:カモワン。好きだな、この風景画。

デュシャン。

ドローネー(夫)。

この時期は、舞台ではバレエ・リュス、音楽ではサティやストラヴィンスキー、モードではポール・ポワレやジャンヌ・ランヴァンらが輝き、アールデコ万博なんかも開かれた時期。戦争はあったけれど、その前後はもちろん戦時中も、パリのアートシーンは輝いていた。

ポワレ。

春の祭典衣装。後ろはストラヴィンスキーのポートレート。

カルティエも、この時期の王者。時計のタンクやサントスもこの時期に誕生。

マリー・ヴァシリエフによる、”ブラックの宴会”。

大戦中、彼女はアーティストたちのための食堂を開いていたそう。これは、1917年1月14日、ジョルジュ・ブラックにささげた宴会風景。

ブラックは、中央右の月桂冠。左で七面鳥をカットしているのがヴァシリエフ、その横でサーヴィス担当してるのがマティス。マティス横は、戦争で右手を薄なったサンドラール、そのお向かいがピカソ。

奥には、宴会に呼ばれていないモディリアーニが酔っ払って乱入。モディリアーニが呼ばれていなかった理由は、元カノのベアトリス・ヘイスティングがいたから(右奥)。彼女の今カレは怒って立ち上がり、モディリアーニに銃を向けてる。

当時のアーティストたちの生の生活を楽しく写した、とても楽しい絵で、見入っちゃう。マティスもピカソも似てるよね。モディリアーニは、最初、右側のチェックジャケットかな、と思った。

モディリアーニ。
オランジュリーで開催中のモディリアーニ展に早くいかねば。

フジタの乳白色。

フジタの室内。

コクトー。

モディリアーニ&スーティン。

ジョセフィン・ベーカー3点。

アール・デコの展示室。

アール・デコ展で評判になったラリック作品。都庭園美術館にありそうな感じね。

1925年のアールデコ万博。グランパレとアンヴァリッドの間が会場。朝香宮も訪れていた。

19世紀末から20世紀初頭好きの私にとっては、とっても響く展覧会。時間かけて、たっぷり楽しむ。

恒例”もしも一つもらえるなら”は、マティスとマルケを合わせたようなシャルル・カモワンの風景画も惹かれるけれど、ランヴァンのアプサント色のドレスを。一目惚れ。

よい企画展~♪

帰りがけ、常設もチラ見。

この美術館で一番好きな、モネの”日の入”。
マルモッタンにある有名な”日の出”も素晴らしいけど、日の入も見事だと思う。

こちらは”日の出”。

日の入り。

日の出。

この美術館のもう一つのお気に入り。昔のレ・アール(パリ中央市場)の風景の大作。
ゾラの時代の雰囲気満載で、美味しそうで大好き。


編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年11月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。