たぶんめちゃ役に立つけど誰も言わない地震の話

日本には発見されていない断層が死ぬほどありどこでも地震は起こる

わたくし一応大学は工学部建築学科で、大学では地震の授業も散々あり、昨年から某国立大学の地震の専門家である准教授から地震の最新常識についていろいろ伝授されたので、今回はこれを皆さまに披露いたします。

地震については「言ってはいけないこと」というのが国家的にけっこうありますが私にとっては知ったことではない。まず最初に理解しないといけないのは

日本列島はガタガタで活断層なんてわかってるのはごく一部

ってこと。アジア大陸から日本列島が別れて東に移動している間に多方向からの圧力で列島はガタガタになっています。地震はどこで起きても不思議じゃないわけです。とはいえ、3.11の死者が関連死含めて2万人程度。阪神淡路が6500人くらいですので、地震で亡くなった方は過去30年で30000人にだいぶん足りず、年に1000人以下程度。交通事故は激減していますが、年2500人くらいなので地震の死者数は交通事故よりずっと少ないわけです。交通事故で死ぬのが怖いから家に引きこもる人はいないと思うので、大事な事は

地震は起きるものとして、起きたときの準備をしておく

事が肝心なわけです。ココ、大事なところです。そういうと放射脳のみなさんは「日本中活断層だから原発はすべて止めろ」とかいうわけですが、それ、原発じゃなくてもダムでも火力発電所も石油タンクもみんな同じです。そんなこと言っていたらどこにも住めません。

そしていろいろ地震について言われているものはなんのエビデンスもないものがたくさんある。本日は特にこれについて解説します。

地震予知は不可能。地震の周期説は間違いでした

地震は自民党の土木族のどでかい公金ひっぱりのネタでした。

地震の周期説をいうマスコミや学者ははっきりいって「御用学者と御用マスコミ」と言っても良いでしょう。

まず周期説はゲラー博士が完全に否定しています。

「地震予知不可能」日本は認めるべき−ゲラー東大客員研究員、周期説も否定

「地震は予知できない」という事実を直視せよ国の地震予測地図はまったくアテにならない

なんと地震の記事で一番まともなのが反政府の印象が強い東京新聞で、忖度がないので思いきり事実を書いています。w

油断を生んでいないか?地震調査委の「予測マップ」に潜むリスク 石川も熊本も「安全」じゃなかった

地震の発生確率が「一律」に評価されていない欠陥もはらむ。南海トラフ地震の確率「30年以内に70~80%」だけ、特別な計算式が使われた。他の地震と同様の計算式だと「20%程度」にまで下がる。特別な計算式の採用に「科学的に問題がある」と反対した地震学者たちの声は、国の委員会で「確率を下げると予算獲得に影響する」などの意見によってかき消された。

南海トラフのリスクだけが異様に強調され、凄い予算が土建屋さんたちに回っているわけですが、その計算式がおかしいと声を上げる地震学者さんたちが一線から外されてしまう。だって自民党の妖怪「N階」さんの地元が和歌山だもん・・・。地震の恐怖を煽って地方の土建屋さんに自民党土建族が公金を回す。このための地震予測ですから実際に全く当たっておりません。

地震予測が全く変だよという証拠をこれから挙げていきますね。

熊本も3.11も能登も全く予測されていなかった

地震予測はあとから修正してしまうとなんとでもなりますが、さすが日本はロシアや中国とは違い、そこまで隠蔽は行いません。科学者もそこまでは腐っていない。

まず地震ハザードマップを見ると、今回の能登は1000年に一度の規模だったのであるが「30年 震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布図」には全くマークされていなかった(2022年度版)。

つまり全く予知も予想もされていなかったわけです。

ついでにいうと3.11前の日本の「30年 震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布図」にも、3.11の超巨大地震の予想もほぼなく少し赤くなっている程度で、さらに熊本の震災など全くノーマークであります。

逆に関東北部と南海トラフをめちゃくちゃ強調している。しかしここには巨大地震は来てないし、30年以内に70〜80%来るはずが来ていない。で、来ないから30年以内がどんどん伸びて永遠に30年以内に来ることになっているが、地震は周期性がないので(コロナの周期と同じでたまたま何回か一致しただけ)その予測もいい加減なわけでした。

結論言うと

・日本の震災はどこにいつ来るか分からない
・途方もない金を掛けて防潮堤や防波堤は無駄
・来たときのために自衛隊の装備や人員を拡充。訓練をするべき
・自分の家は耐震工事は必須
※ぼろい瓦屋根に太陽光とか自殺行為
・避難用品は各個人の自己責任で
・僻地の救助や復興は多大なコスト。コンパクトシティ化する

要するにアホみたいなコンクリートに金かけて自然破壊して多額の維持コストをかけるなら、起きたときの対応のために用意しておけってことです。

関東大地震は東京直下ではない

エネルギーで言うと

1 3.11 マグネチュード9.0 深さ約24km
2 関東大震災 マグニチュード7.9  深さ約23km
3 能登の震災 マグニチュード7.6 深さ約16km
4 神戸淡路 マグニチュード7.3 深さ約14キロ

の順に大きかった。Mが1増えると、地震のエネルギーは約32倍になり、2増えれば、32倍の32倍ですから約1000倍になる。つまり3.11は超特大で阪神淡路の数万倍の大きさであった。また、深いところの地震はたいしたことがない。10キロ程度だと被害が非常に大きくなる。神戸淡路と能登は震源地の深さが14〜16キロと浅かったので被害がでかかったのだが、仮に3.11が震源地の深さが10キロ台ならとんでもないことになっていた。

で、関東大震災を東京直下と思っている人がたぶん9割くらいだと思うが・・・

今風に言うと神奈川県西部直下型でありました。神奈川県から千葉県南部を中心に震度7や6強の地域が広がっており、その範囲は、1995年の阪神・淡路大震災の10倍以上。今回の能登よりもさらにかなりデカい。

実際の被害も

家屋の全壊は人口密度の低い神奈川県が東京都の3倍。しかし東京の死者が神奈川の2倍だったのは、火災の死者が神奈川の3倍だったためである。

どうして地震の前触れみたいなのがあっても警報出さないの?

これをSNSで言ってる人がいました。3.11のときも能登も前日にそこそこの地震があり、そのときに「もしかしたら大きいのが来るかも」という警報が出ていたら助かった人がいたかも。というわけですが、無理です。

その程度の地震は日本中でひっきりなしに起きており、いちいち警報出したら経済が止まって飢えて死んでしまいます。コロナの時と同じです。ちなみにいまどこで地震が起きているかはこちらで見られるので気になる人は毎日チェックしてください。メガなんとか予測より、このデータから「いま小さな予兆かもしれない地震が起きてるのはここです」ってメルマガの方がよほど当たると思います。

気象庁予震マップ

いまはまだ能登で予震が凄いです。で、これが予知に使えないのは「前兆」なのか「予震」なのかがわからないからです。実は150年前の地震の余震がまだ続いていたりするのでその切り分けができないんですね。

能登の震災の地震波がおかしかった理由

これですが、アホどもが人工地震と騒ぎましたが、人工地震は水爆でも仕込めば小さいのは起こせますが、人類(ちゅーかロシア)は地下12キロまで小さい穴を20年掛けて掘りましたが、でかい水爆を地下20キロまで埋めるデカい穴は掘れないので物理的に不可能です。電磁波を照射してという馬鹿もいましたが、海中は電磁波が通りません。w

ではどうしてか。実はアメリカはこうした基礎研究の予算が潤沢で、元旦の当日にコンピューターで解析が終わっています。アメリカだから翌日か。2024-01-01 07:10:09 (UTC)

こちら(Earthquake Hazards Program)をごらんくださいませ。

確かに能登の震災では揺れが2回きています。

これはですね。

活断層がズレて1回目の揺れのあと(8〜9秒後)にすぐに活断層の別のところがもう一回ズレたのです。2回目の揺れのほうが大きかった。で、みなさんも思ったでしょう?

長い地震だなあ〜って

人間にはふたつの活断層がズレたのが1つに感じられたのですよ。

今後は地震が起きたらアメリカのこのサイトで確認しましょうね。

ゼロからわかる統計と確率 改訂第2版 (ニュートン別冊)


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2024年1月30日の記事より転載させていただきました。