個性あふれるスポットで人を呼ぶ神社を訪ねる:熱海・来宮神社

熱海市の来宮(きのみや)駅に来ました。熱海駅から伊東線に乗り換えて一駅。熱海駅から歩いても20分ほどで到着します。この時期はこの駅の先にある熱海梅園を訪ねるお客さんで賑わいます。

わたしも梅園にいくのですが、その前に来宮の地名の由来になった来宮神社を訪ねようと思います。来宮駅からほど近く、徒歩5分ほどで到着します。

さくっとお参りを済ませて梅園に行こうと思って立寄ったんですが、結構参拝客がいます。笹のトンネルを抜けると本殿です。

来宮神社は熱海湾に漂着した木の欠片(神像の一部)をこの地に祀ったことから「木の宮神社」と名乗ったことが始まりとされています。坂上田村麻呂が東北遠征の際に当社の分霊を東北各地に置いたともいわれる由緒正しい神社です。初詣シーズンでもないのにかなり多くの方が並んで参拝をしています。

と、ここまでは普通の神社だね、といった感じなんですが、

本殿の脇にはこれもまた笹で覆われた小径があります。この小道を潜り抜けてたどり着くのが、

ご神木の大楠。樹齢2000年を超え、国の天然記念物に指定されています。こちらの神木の前にも多くの参拝客がいて長寿の御利益を成就しようと祈りを捧げます。さて、この大楠、ぐるりと一周することができるのですが、

階段を昇り、「坐(KURA)」というこの有料スペースからじっくりと大楠を眺める思いにふけることが可能です。

また、この展望スペースは会場から大楠に向けて突き出た格好で作られており、大楠をバックに写真が撮れるフォトスポットになっていて順番待ちの長蛇の列ができていました。「坐」は有料で、申し込みは「坐」スペースの上のところにあるカフェで申し込みます。

ん?カフェ?

※神社の中です。

そう、来宮神社は境内の中にカフェがあるんです。しかも4箇所!さきほどの「坐」やフォトスポットもなかなか新しい取り組みだと思うんですが、さほど規模の大きくない神社の中にカフェが点在しているのは特筆すべきことです。

ドーナツなどの軽食も楽しめるんですが、アルコールも販売しています。

※神社の中です。

そうなったらここはやっぱり地ビールでしょう!熱海ビールピルスナー。本殿を上から望むカフェスペースでいただきます。神社でビールなんて売ってるところ他にあるんでしょうか?

来宮神社はカフェ以外でもこうやって座って時間を過ごせる場所を多く用意しているのが特徴です。神社の中にこういう椅子って以外にないような気がします。

境内の西には糸川という川があります。川が境内の中に流れる神社はほかにもたくさんありますが、このようにウッドデッキを作って椅子も配置してせせらぎの音を聞いて静けさを感じる場所を提供してくれている神社は多くありません。

入るとき通った笹野トンネル付近にはもうひとつの神木、第二大楠もありました。樹齢1300年と大楠より若いですがそれでも古くからわたしたち人の営みを静かに見守る大木です。

しばし手を当てて命の源をいただきました。

「木の宮」に通じる名の通り、多くの木々に囲まれ、神木の庇護もある来宮神社はカフェなど現代的な取り組みで多くの参拝客を集める進取気鋭の精神を持つ神社でした。これから梅園の梅も見ごろになります。熱海にお越しの際は来宮神社も訪ねて大楠を参り、熱海ビールを楽しんでみてはいかがでしょうか。


編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2024年2月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。