予算委員会で予算の話をするために「政倫審」を開会せよ

こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

「予算委員会なのに、政治とカネの追及ばかりで予算の話がないじゃないか」

と思われている方も多いと思います。ご指摘の通り、本来は次年度の国家予算について包括的に議論をする場が予算委員会であり、テレビが入るからといって耳目を引く話題ばかりやるのはあまり良いことではありません。

とはいえこの政治とカネ、いや自民党とカネ問題については自民党にまったく自浄作用がなく、本件の解決なくして国民からお預かりした税金を差配する予算審議を進めるのが難しいのも事実です。

だったら「政治とカネ」の問題を集中的に取り扱う委員会をつくって、予算の話と切り離してやればいいのでは?

という発想になるのが普通かと思うのですが、実はもうあるのです。それが最近ニュースによく出てくるようになった政治倫理審査会、通称「政倫審(せいりんしん)」です。

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これは審査会を構成する委員の半数以上の同意があるか、何らかの政治倫理に関する疑惑をかけられた議員本人が申し出れば開催することができます。

しかしながら、与党で過半数以上の人数を占めているため、自民党側が積極的にならなければこの審査会は開会されません。そして裏金議員たちは、自ら出席を買って出ることもなく一様に沈黙を守っています。

実は平成元年に策定された自民党の「政治改革大綱」には、はっきり下記のような記述があります。

>政治倫理審査会は、国会議員の自浄能力を発揮する場である。したがって国会議員の倫理問題については、政治倫理審査会において審査することとし、国会議員に証人として証言をもとめることができるよう所要の改正をおこない、他の国会審議に影響をあたえないようにする

めちゃめちゃ真っ当なことが書いてあるじゃないですか!これを実行すれば良いのです。予算審議の時間をしっかり確保することができます。

野党が連日に渡って審査会の改革を求め、突き上げに根負けした総理・自民党が2月中旬になってようやく「3月上旬に開催か」という雰囲気を出してきましたが、本当に遅すぎるし、自分たちが定めた改革大綱すら遵守する気もまったく見られません。

中間とりまとめの質が低すぎたことも含めて、残念ながら今の自民党では政治改革をやることが不可能でしょう。

14日の予算委員会で維新の岩谷代議士が指摘した通り、いよいよ解散総選挙で国民に信を問う時期が見えてきた気がします。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2024年2月14日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。