クレジットカードは意に反して「リボ払い」になってしまうことがあります。「一括」、「○回払い」、「ボーナス払い」と指定しているにも関わらず、リボ払いになっていたというケースがあります。なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか。
今回は、『家計簿不要!お金がめぐる財布の使い方』(川部紀子著、永岡書店)から、リボ払いのリスクについて解説します。
「いつの間にかリボ」の原因
突然、リボが判明するケースが多発しているようです。なぜでしょうか?
「クレジットカードを作る特典として、『最大〇〇ポイントをプレゼント』などという広告を目にしたことがありませんか。1ポイント1円だとすると、現金〇〇円と同じ価値になることと同じですからお得であることは間違いありません」(川部さん)
「ポイント欲しさに、チェックを入れてしまうと、手元に届いたカードの設定が『リボ払い』になっているのです。こうなると、会計の際に『一括』を指定しても、カード会社でリボ払いに変換されてしまいます。これに利用明細を見て初めて気が付くというわけです」(同)
いつの間にかリボではなく、最初からリボに設定されているのです。これが「いつの間にかリボ」が発生する原因です。クレジットカード会社の「ポイントプラス」には危険がいっぱいです。説明に「リボ払い」が含まれていないか要チェックの必要があります。
「リボ払い」の仕組み
クレジットカードは、利用分をカード会社に返す仕組みになっています。カード会社が収益をあげるために、一括払い以外に、時間をかけて返す方法が用意されています。その支払い方法が「リボ払い」です。
「カード会社は、返済を引き延ばす人達の手数料が儲けです。引き延ばしてくれるほど儲かるので、返済に時間のかかりやすい方法をおすすめするのは当然のこと。それがこの『リボ払い』なのです。たくさん買い物をしても、毎月返す額が5000円とか10000円という一定額で押さえられる、という仕組みです」(川部氏)
完済は先送りになり、その分手数料もたっぷり払うことになる。「リボ払い」を選択した時点で、「終わらない旅」に出てしまうというわけです。
この問題を防ぐためには、カードの設定を根本から変更しなければいけません。リボ払い以外にも、「キャッシング」「カードローン」、さらには、「がんばった自分へのご褒美」は要注意が必要です。思いあたる方はこの機会に見直してみませんか。
尾藤 克之(コラムニスト、著述家)
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