「晴海フラッグ⇔新橋」のBRTは過小評価されている

晴海フラッグはメトロの駅から遠く、「陸の孤島」と揶揄される不動産開発物件です。そのアクセスの悪さを補うことが期待されるのがBRT(Bus Rapid Transit)です。晴海フラッグと新橋駅を結ぶ路線が2月1日に運行開始されました。

このBRTについて産経新聞がこんな否定的な記事を書いています。

確かに、現時点では運行本数が少なく、停留所の整備も遅れています。また、BRTといっても実態はただのバスで、専用レーンを走る訳でもなく、「なんちゃってBRT」レベルです。

しかし、この記事の書き手は勝どきで取材していますが、「晴海フラッグ⇔新橋」ルートに関しては、現場取材していません。

私は開業してからほぼ毎日利用していますが、勝どきを走っているBRTとは、別モノだと思いました。

選手村ルートと呼ばれる路線は、晴海フラッグ内にあるはるみらいという停留所を出ると、勝どきBRTには止まらず、ノンストップで新橋駅に向かいます。途中に信号は無く、6分程度で到着しています。BRTの目標としている平均時速20キロをクリアしているそうです。

新橋からは銀座線、JR、都営浅草線などが使えますから、BRTに乗ってから銀座まで15分、六本木までまで30分程度で到着します。バスに比べて15分ほど時間短縮できる感じです。

少なくとも勝どき駅近くに住んで都営大江戸線を利用するよりも、晴海フラッグに住んで地下まで降りないで乗り心地の良いBRTを使う方が快適で利便性が高いと思います。

私が考えるように、もしBRTが過小評価されているのなら、晴海フラッグの物件価格も割安ということになります。これから買おうという方は、是非実際に自分で乗車してみて、判断してみてください。

東京BRTを運営する京成の怠慢で、増便されずにBRTの混雑が酷くなれば、期待外れということになります。しかし、もしそうなれば1万人の晴海フラッグ民が黙っていないはずです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年2月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。