香川の「伊吹いりこ」にハマっています

今週香川の三豊と高松に出かけて忘れられない食べ物は、讃岐うどんでもなく、高松のお寿司の名店でもなく、伊吹いりこセンターで食べた朝ラーメンでした。

伊吹いりこという瀬戸内海にある伊吹島でとれたいりこ(かたくちいわし)で出汁をとったラーメンです。細麺がスープとよく合って後味もすっきり。普段はあまりラーメンを食べないのですが、これは中毒性がありました。

その味がどうしても忘れられず、高松にある乾物商の老舗「丸一倉庫」で銀付伊吹いりこといういりこの最高級品を買ってきました。

伊吹島のいりこは漁場と加工場が非常に近く、網あげされたイワシをわずか30分程度で加工場まで運び熱湯で煮ることで高い品質を実現しています。

その中でも「銀付」とは、水揚げされたカタクチイワシを生きたまますぐに釜茹ですることで、うろこがついたままの状態でいりこになり、それが銀色に輝くことが名前の由来です。新鮮な証拠で、いりこの最上級品です。

この伊吹いりこを一晩水に浸して、翌日に出汁を取るのに最高と言われる羅臼昆布と一緒に出汁を取り、少量の手作り醤油、藻塩、みりん、日本酒などで味を整え自家製のスープを作ってみました。

専門店の味には届かないかもしれませんが、深い味わいで最高です。

自宅ではラーメンではなく、奈良で買ってきたそうめんの最高級品「白髪」を使ってみました。

極細のそうめんを40秒ほど茹でて、いりこ出汁のスープに浮かべ、向井珍味堂の一味をかけて食べると止まらない味でした。

出汁に使ういりこも昆布も、そうめんも、一味も考えられる最高の素材を使って贅沢に作っても、外食することに比べたら大した金額ではありません。

そして、自分であれこれ工夫して、自分好みにカスタマイズすることができます。これがまた楽しいのです。

お寿司、焼き鳥、うなぎといった和食やフレンチのような仕込みに手間がかかり、職人の火入れの技術が必要な料理は、自分で作るよりお店で食べた方が美味しいと思います。

でも、シンプルな素材を活かした料理であれば、自分で作っても高い満足度が得られることがわかりました。

いりこ出汁で、そうめん以外にも色々試してみようと思います。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年3月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。