今週は大林ミカさんと再エネタスクフォースが注目を集めたました。本人は辞任して逃亡をはかっているようですが、これまで再エネTFがよその役所に介入してやってきた暴走・暴言は、数多く記録に残っています。
まず再エネTFには根拠法がありません。霞が関の有識者会議はすべて設置法にもとづいて政令などによって設置されますが、2020年11月20日に設置されたのは(河野)内閣府特命担当大臣決定で、内閣府の機関決定でもない。
「2020年9月に河野太郎氏が規制(改革)担当相に就任し、同年11月にタスクフォースが設置された。その際、再エネに関する有識者を選定したということだ。タスクフォースは法令上の根拠に基づく会議体ではない。規制改革担当相の決済で設置されている」https://t.co/JQr1uZyl1x @Sankei_news
— 瀬尾友子 (@SeoTomoko3) March 25, 2024
その黒幕は、内閣府の山田正人参事官。大林ミカさんも彼の友人です。
問題のオンライン会議には、内閣府の山田正人参事官が同席している。彼は経産省から出向した異色の官僚で、筋金入りの反原発派として知られる。核燃料サイクルに反対する「19兆円の請求書」という怪文書をマスコミにばらまいたといわれ、その後は閑職に追いやられていた。 pic.twitter.com/nyHrziZy4X
— 高野幸男 (@takano73098) September 4, 2021
当初は内閣府の中で会議をしていたのですが、そのうち所管外の経産省の総合資源エネルギー調査会に押しかけて「提言」を連発するようになりました。その最初が容量市場に反対する提言でした。
電力自由化によって上手くいかなくなった電源確保を補う仕組みである容量市場に対して再エネタスクフォースは反対し、所管外にも拘わらず「経産省だけで決めず内閣府と調整しろ」と文句を言った。なお容量市場に反対する再エネタスクフォースの意見は審議会委員曰く「基本的に理解が不足している」 pic.twitter.com/jSOAYrJb1e
— たそがれ電力 (@Twilightepco) March 27, 2024
その提言が間違いだらけなので、批判が噴出。
できません。仮に、今の市場環境で再エネ100%を実現しようとすると、「南の島のハメハメハ大王」の歌じゃありませんが、風が吹かず、雨が降ったら電気は使用できなくなってしまいます。
ところが、火力電源は電力自由化による競争環境において、事業継続が困難な設備が増加しています。— 松尾 豪 Go Matsuo (@gomatsuo) March 24, 2024
調査会の委員からも批判を浴びました。
秋元委員(RITEチームリーダー)1/2
再エネコストが下がると主張するなら再エネ政策はいらないことになるし、蓄電池や系統増強の追加費用なく再エネ45%導入が可能というならマスプラの系統増強も不要ということになり、再エネ導入には繋がらない。再エネTFは再エネを潰そうとしているように聞こえた。— たそがれ電力 (@Twilightepco) August 3, 2021
再エネTFは所管外の第6次エネルギー基本計画にも介入し、河野大臣はエネ庁の役人を呼びつけてどなり上げました。
不安定な再エネのバックアップのコストを再エネ業者が負担する発電側課金も、再エネTFが「FIT認定事業者を例外にしろ」と主張したため骨抜きに。
発電側課金は、発電側のランニングコストを需要側で負担するのは不公平だから発電側にも受益に応じた負担を求めましょうという至極まっとうな考えで検討されていたのに、よく分からない理屈の下FITは課金対象外になってしまった。これほどまでに制度趣旨が歪められた料金制度はちょっと思い付かない。 pic.twitter.com/T0QLsBeEtx
— たそがれ電力 (@Twilightepco) December 6, 2022
さらに発電会社と送電会社を所有権分離し、発電会社の供給責任をなくせと提言。
一つ目、提言には「実際に所有権分離が主流の欧州では」といった一文があり、あたかも根拠のように記載されていましたが、欧州では所有権分離は全く主流ではなく、フランス、英国、ドイツでは所有権分離が実施されていない電力会社の方が多い。間違った認識に基づいて、主張を行っていた
— 松尾 豪 Go Matsuo (@gomatsuo) March 24, 2024
電力が余ったとき再エネの送電を止める出力制御もするなと主張し、無知なマスコミを動員して世論工作。
【電力危機は続く】九電再エネ出力制御が再び焦点 疑問の声も https://t.co/YEhzKT5i0P 記事の読むと再エネTFが日本の電力の安定供給を脅かす存在というのがよく分かります。しかし、飯田哲也氏とか大阪府市エネ会議で化けの皮が剥がれて、あの橋本氏でも見放した人物だというのに…ʅ(◞‿◟)ʃ
— 森雪 (@Premordia) September 3, 2021
この秋元さんのコメントが結論でしょう。
秋元圭吾
「(再エネTF)
事実誤認も甚だしい、 こういうものが出てくるのが正直信じられない」「最低限の知識さえも理解も有さないような委員で構成されたような組織はですね、存在していること自体がどうかと思う。行政改革すべき正に対象ではないかと思う」
2021年8月4日 基本政策分科会(第48回) pic.twitter.com/cQN6KruIbu— イス (@chairtochair) August 18, 2021
根拠法のないアドホックな会議体は解散し、改めて内閣府で設立して面接官が人選すべきです。そして河野大臣も国会で繰り返し言ったように「所管外の事項」には口を出すのをやめましょう。