米国共和党のティム・ウォルバーグ下院議員が集会で、パレスチナ自治区ガザ地区を「長崎、広島のようにすべきだ」と発言したことが波紋を呼んでいます。
ガザに原爆投下を 米下院議員が発言https://t.co/De3zkGvMhz
ティム・ウォルバーグ米下院議員(共和党)が最近の集会で、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザで、ハマス打倒のため原爆を投下するべきだとの見解を示唆したことが分かりました。 pic.twitter.com/PN80OI6dGH
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) March 31, 2024
ウォルバーグ氏はガザ地区への人道支援には「びた一文使うべきではない」と発言した直後に「長崎、広島」への原爆投下直後に日本が降伏したと示唆し、イスラエルがハマスとの戦闘を早く決着を着けるべきだとしています。
ウォルバーグ氏の発言は録画されていました。
Republican Congressman Tim Walberg suggested dropping a nuclear bomb on Gaza ‘like Nagasaki and Hiroshima’ in order to ‘get it over quick’. His comments have been widely condemned and his office insists it was ‘metaphorical’ ⤵️ pic.twitter.com/VvzzVlanX9
— Al Jazeera English (@AJEnglish) March 31, 2024
ウォルバーグ氏のみならず、共和党からはパレスチナ人を非人間的に扱い、パレスチナ人全員がハマスと同等のテロリストであると吹聴する傾向が見られます。
For the record, Republican Congressman Max Miller said Gaza would be turned into a “parking lot.”
GOP Congressman Brian Mast said Palestinian civilians are like Nazis.
Republican senators Graham and Cotton said “level” Gaza and “bounce the rubble.”
But they censured Tlaib.
— Mehdi Hasan (@mehdirhasan) November 8, 2023
ウォルバーグ氏は釈明をしましたが、原爆投下により第二次大戦が早急に終結したという認識が米国内で根強いことが浮き彫りとなりました。
米共和党議員「ガザに原爆」 - 批判集中、早期解決の例えと説明https://t.co/tBRLVT1qMG
— 共同通信公式 (@kyodo_official) March 31, 2024
しかし、原爆を製造し、水爆の開発に反対した科学者の苦悩を扱う映画「オッペンハイマー」の公開は米国内における原爆に対する認識が徐々に変化していることを示します。
映画『オッペンハイマー』を観た。これほど強烈な反核映画はない。クリストファー・ノーラン監督は核兵器と広島、長崎への原爆投下を心から非難している。この映画を観た観客にも、本作のテーマは強く伝わったはずである。素晴らしい映画だった。
— 古谷経衡(作家,評論家,社団法人令和政治社会問題研究所所長,株オフィス・トゥー・ワン所属) (@aniotahosyu) March 31, 2024