「追わせる魅力」で集客を変革?信頼による成果の創造とは

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人に会って売り込むという営業から解放されて売り込まなくても集客ができる新時代の営業メソッドがあります。

5000人を成功に導いた専門家が実践する営業が不得手だと思っているあなたでも実践できる新時代の営業手法を紹介します。

いつも集客で悩むあなたに贈る 感情営業術」(高橋貴子著)産業能率大学出版部 

集めるのではなく「集まる」が理想

「追えば逃げる、逃げれば追う」という心理を聞いたことはありませんか。この言葉は恋愛のみならず「集客」にもそのまま当てはまる内容だと高橋さんは言います。

「私、『集客』という言葉の響きがあまり好きではありません。こちらが必死にお客様を『追いかける』よりも、『追いかけてほしい』と思うタイプなのです。『集客』という言葉をそのまま額面どおりに受け取ってしまうと、自分が必死に集めるイメージが強いと思います。逆説的なのですが、『集客』がうまくいっている人ほど、『集客をしていない』のです」(高橋さん)

「では、その秘訣はどこにあるのか?それは『追わせる』『魅力的ですぐに申し込みたくなる』講座をつくっていることにあります。 例えると、 『砂漠で喉がカラカラ、倒れる寸前の人に水をあげる』感覚です。SNS疲れを感じてしまうタイプの人が陥っている罠が見えてきます。SNSに疲れている人には共有した傾向にあります」(同)

 SNSに疲れてしまう人は、「自分を良く見せようと少し自分を盛ってしまう」「自分の講座やイベントになんとか来てもらいたいとそればかりを宣伝してしまう」「更新頻度が高いほうがいいと言われたからと、何の考えもなく投稿数だけ増やしてしまう」などの傾向が強いのです。

どうでしょう。心当たりはありませんか?

営業の魔法など存在しない

筆者が外資系で有名なコンサル会社で働いていたときの話になります。世界1000人のコンサルタントの中で売上・利益ともにトップになったことがあります。また、在籍期間中は全社で10位以下には落ちたことがありませんでした。

しかし、報酬はなかなか上がりませんでした。私は上司に不満を表明します。それがきっかけとなり、顧客を全部はがされる羽目になりました。当然ながら、期初にたてた目標数値が変更になることはありません。では、翌年の営業成果はどうだったのでしょうか。

じつは、世界1位の売上を記録していました。日本がヘッドオフィスですから、日本で1番=世界で1番です。誰も私にかなわなかったのです。では、私はなにか特別なことをしたのでしょうか。それは否、単純に営業量が圧倒的だったのです。

かっこよく受注できる営業ノウハウなどあるはずもなく、営業量が成果に直結していたのです。ほかのコンサルタントが御用聞きをしている間に、毎日何社も回っていたということです。では、なにを売っていたのか?それは高橋さんが本書で書かれている「信頼」だと思います。

最近、とかく「ラクして~できる系」の本が増えました。私としては、まったく評価できません。仕事って、そんな楽ではないし、効率のいい方法などもないと思っています。

まずは実践あるのみ

行動する際にあれこれ考えると、理屈で動けないことがあります。そのようなクセのある人は、「即アクション」を心がければいいでしょう。いろいろと考えると動けなくなるので、すぐに動くことを意識すれば難しくないはずです。また、高い結果を求めずに「60点でOK」を心がければ、思考もポジティブに変化していくでしょう。

本書は行動変容を学ぶためのメソッド集です。ステップバイステップで本書を読み進めるうちに、自然と従来の窮屈な時間管理方法の呪縛から解き放たれていくことでしょう。まずは実践あるのみ、チャレンジしてください。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)