撮影OKのお店、撮影禁止のお店

Satoshi-K/iStock

グルメな友人に誘ってもらい、常連さんしか予約の取れない銀座のお鮨屋さんに連れて行ってもらいました。

昭和の伝統的な鮨店の設えで、カウンターはピカピカに磨き上げられ清潔な静寂感が漂います。評判通りの素晴らしいお店で、一貫食べる毎に思わず「うーん」と唸ってしまうクオリティ。もう一度行きたいと思えるお店でした。

唯一残念だったのが、店内の写真撮影が禁止だったことです。ただし、マグロの握りだけはナゼかOKという変則的なルールでした。

親方の顔写真はOKなのかNGなのかわからず迷いましたが、こちらも友人からマグロが入っていればOKということだったので、使わせてもらうことにしました(写真)。

私は、お料理の写真を撮影しながら食べて、翌日以降もその写真を見ながら2回目の「エア食事」を楽しむという趣味があります。写真撮影禁止は残念ですが、それでも行きたいというお店があればルールに従って訪問します。

撮影禁止のお店には、それぞれのお店の事情があります。

例えば、常連が集まる予約が取りにくいお店では、これ以上お客さんが増えると常連客に迷惑がかかるという理由で撮影禁止にしているところもあります。

また、お料理のお皿や盛り付けを他のお店にマネされたくないという理由や、撮影していると出されてから時間が経ってしまい味が劣化するからという理由のお店もあります。

確かに、カウンターのお店で一眼レフのような大きなカメラを取り出して、バシャバシャ写真を撮っている人が隣にいると気が散って食事に集中できなくなります。

また、長時間放置されているお料理を見ると、他人のお料理ながら「早く食べた方が美味しいのに」とか「料理してくれた人に失礼だな」などと余計なことを考えてしまいます。

撮影といえば、最近も動画を撮影していたお客さんと店側がトラブルになり、親方が殴りかかった写真がSNSに流出して大騒ぎになった南麻布の有名鮨店がありました。このようなことがあると店側がお客さんを選ぶと共に、ルールを作って対処するしかありません。

それぞれのお店には、それぞれのルールがあります。お店のルールには従うべきですし、もしそれが気に入らないなら行くのをやめれば良いだけ。店の運営にいちゃもんを付けるのは筋違いの勘違い客です。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年4月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。