読売新聞オンラインに一昨日、『目黒区長選敗北・東京15区劣勢、小池氏の影響力に陰りの声…「補選落とせば国政復帰や都知事3選プランに影響」』と題された記事がありました――21日に投開票された東京都目黒区長選では、小池百合子・東京都知事が支援した候補が敗れた。(中略)八王子市長選、江東区長選など、小池氏が支援した都内首長選での連勝がストップした。読売新聞社の衆院15区補選の情勢調査でも、小池氏が推す候補(乙武洋匡氏)は出遅れている。
小池氏に関しては兎にも角にも選挙よりも何よりも例えば、駐日エジプト大使館のフェイスブックに掲載された「カイロ大卒業を認める同大学長名の2020(令和2)年の声明文を巡り、月刊誌で学歴詐称を主張している小池氏の元側近、小島敏郎氏(75)が(中略)声明文が小池氏側の主導で作成された可能性があると指摘(中略)、今後、カイロ大卒と明記して小池氏が選挙に出た場合、公職選挙法違反の罪で刑事告発する可能性を示唆」(産経ニュース)しています。此の声明文発出につき、日本からエジプトに300億円の血税が動いたから、等々と様々な疑惑が沸騰し「ワイロ大学」などとも揶揄される現況下、私は小池百合子という人には最早呆れ果ててものも言えないという位本当に呆れ果ててしまいました。
第19代東京都知事の舛添要一氏に拠れば、「外国語が上手い(と世間に思われている)人の体験談がまとめられている」現代新書編集部編『外国語をどう学んだか』(1992年)という本で、彼は『フランス語について記したが、小池はアラビア語に関し「19歳の夢はカイロ大学」というタイトルで文章を書いているが、経歴欄にはエジプト国立カイロ大学社会学科卒業、そしてアラビア語講師とある』ようです。この度東京都第15区で出られる飯山陽(あかり)さんはイスラムの大家ですから、「カイロ大学首席卒業」の小池氏には是非アラビア語で対談して頂ければと思います。それで以て語学力が白日の下に晒され、本当に卒業できたかがはっきりし、誰もが納得する真実が示されることでしょう。
私は今回、飯山さんの実際の演説を初めて聞いてみました。大変迫力ある立派なスピーチで、「最近の政治を志す人の中には珍しい」「きっと中身のある人なんだろう」「なるほどなぁ」という印象を受けています。私は別に日本保守党ファンでもなかったのですが、百田尚樹先生の御著書は何時も面白く、また自分の歴史観といったものを修正するに「なるほどなぁ」と教えられることが多々あって、百田さん御自身に対しても非常に敬意を表してはいました。その百田さんが政党を立ち上げるとも、そこに我国の人財たるメンバーがいるとも、存じ上げていませんでした。政治というものは畢竟「人を動かし、世を動かすこと」です。筋を通さず信を得られねば、何も生まれてはこないのです。飯山さん以外で印象に残る候補者は、乙武氏を筆頭に誰一人おりません。
編集部より:この記事は、「北尾吉孝日記」2024年4月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。