ヴェルモットは、白ワインにハーブやスパイスを香らせたフレーヴァーワイン。イタリアで人気のスイート・ヴェルモットは”マンハッタン”など、フランスや英国で人気のドライ・ヴェルモットは”マティーニ”などに利用されるなど、カクテル用アルコールとしても定番だ。
そんなヴェルモットの新たな魅力を披露しているのが、”モンテカルロ・ヴェルモット”だ。
名前が示す通り、このワインの生まれ故郷はモナコ。地中海に面した風光明媚な公国で、ラグジュアリーな雰囲気にふさわしい特別なヴェルモットは誕生した。
”モンテカルト・ヴェルモット”の魅力は、モンテカルロ、グラース、ピエモンテという3つの地域のマリアージュ。富裕層に愛されるモンテカルロには華やかなイメージが強いが、実は世界屈指の植物園でも有名で、広大なローズガーデンもある。
ローズガーデンは、花を慈しんだグレース公妃を偲んでレーニエ3世公が作った庭で、350種以上のバラが植えられている。”モンテカルロ・ヴェルモット”には、この由緒ある庭のバラがふんだんに使われているのだ。
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グラースの香水蒸留所でバラの香りを抽出。
フルーツやハーブ、スパイスと共に、”モンテカルロ・ヴェルモット”ならではの風味を生み出す。
手摘みで丁寧に収穫されたバラは、モンテカルロから西へ車で1時間ほど、香水製造地で高度な花の蒸留技術を持つグラースへ運ばれる。この街は、蒸留技術でユネスコ無形文化遺産に登録されている。ここで花びらは丁寧に乾燥されたのち、蒸留にかけられ、香りのエッセンスが抽出。
そのエッセンスは、モンテカルロから北東へ車で3時間ほど、イタリア産ヴェルモットの名産地ピエモンテへ運ばれる。こちらは、そのワイン文化や自然景観がユネスコ世界遺産に登録されている。この土地で生まれる最上の”ムスカート・ダスティ”と”ネッビオーロ・ダルバ”という2種のワインに、バラの花のエッセンスやさまざまなハーブ・スパイスの風味を加えて、ビアンコ(白)とロッソ(赤)の”モンテカルロ・ヴェルモット”が完成する。
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ボトルは透明で、色の美しさも楽しめる。
ビアンコは、甘くフローラルなワインをベースに、レモン、ビターオレンジ、マンダリン、グレープフルーツなどの柑橘がみずみずしくも爽やかに香り、そこに芳醇なバラの芳香がふわりと加わり、全体を上品な甘さに仕上げている。ロッソは、完熟赤い果物の甘い風味のワインをベースに、生姜や胡椒が香り、バラの香りがエレガンスを加えて巧みなバランスを生み出だす。両方とも、ヴェルモットに欠かせないにがよもぎが、洗練された苦味でその魅力をさらに高めている。
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ピクニックやガーデンパーティーにも似合う。
ストレートで風味を存分に味わうもよし、オンザロックで爽やかなアペリティフとして楽しむもよし、ソーダで割って軽やかなカクテルとして飲むのもよし。モンテカルロのバーやレストラン、プールサイドやビーチで味わえば格別。珍しいモナコ土産としてもおすすめだ。
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