トランプ前大統領、「所得税を廃止し、関税で税収を補う」と発言

米国のドナルド・トランプ前大統領が2021年の議会襲撃事件後としては初めて米国議会付近の施設を訪問し、共和党議員との会合に参加しました。

会合には議会襲撃事件の際にトランプ氏を批判した党内主流派のマコネル氏も出席し、党内融和が演出されました。

トランプ氏は会合で大統領選の接戦州であるミルウォーキー州に対して「暴言」を吐いたみたいです。今年の共和党党大会はミルウォーキー州で開催されました。

ドナルド・トランプ氏は、7月に共和党の大統領候補として正式に選出される予定のミルウォーキーを「ひどい街」と呼んだと報じられている。その後、共和党はトランプ氏の発言を否定するか、釈明しようとした。

また、トランプ氏は会合に参加した共和党下院議員の前で「所得税を廃止し、それによって減った税収を関税で補う」べきだと主張したようです。

現状の所得税収を関税で補うとすると輸入品のコストが大幅に上昇し、事実上の大増税が実現してしまいます。

トランプ大統領の関税提案に関する2つのこと: 1.) 3兆ドルの輸入品に課税することで、2兆ドルの所得税収入を置き換えることができる関税は存在しない。 2.) もしこれを何とか実現できたとしたら、下位90%の富裕層に対する大幅な増税と富裕層に対する減税となるでしょう。

トランプ氏の側近であり、友人のウィルバー・ロス前商務長官は第二次トランプ政権では、関税が税収を増やす「収入源」として注目されるとしています。

ウィルバー・ロス氏、関税は「収入源」として好ましいと発言 – ブルームバーグ

第二次トランプ政権で関税が上がることは既定路線です。

トランプ大統領は、すべての輸入品に10%の関税を課すことを真剣に考えている。彼はこれを「国中をぐるりと囲む」と呼んでいる。 大統領にそんなことができるのか? 議会は財政権限を持つはずである。それでも、トランプの顧問たちは方法を考え出そうとしている

トランプ氏は関税がお好きなようです。

トランプ大統領は日本人記者に「シンゾーに挨拶しろ」と言い、さらに「車への関税に喜んでいるだろう」と皮肉を続けた。そしてアクセントのある記者に「あなたの言っていることが理解できない」と言った。

トランプ前大統領HPより